5,ルシア
雄介を送り出した後、マザーシップではプッペ議長と良太、そして由香里が話し合っていた。
「プッペ議長どうしますか。雄介からの連絡が有るまで、私達はここでじっとしていていいのでようか」良太が真剣な顔をしている。
「そうですね。何か手立てがあれば良いのですが」議長が腕組みをして考えている。
「由香里はどう思う。雄介は一人で大丈夫だと思うの」
「そうね心配だわ。でも私達に何ができるかしら。下手にラボーヌ星に近づいて行っても、雄介君にかえって不利になってもいけないし」由香里も腕組みして考えている。
「これはどうかな。ラボーヌ星を今占拠しているのは、メインコンピューターが操っているロボットだろ。だったら、ここからロボットをラボーヌ星に送り込んで、そのロボットにラボーヌ星の詳しい様子を探らせると言うのはどう思う」良太が張り切って言った。
「そうね、ロボットならラボーヌ星のメインコンピューターにも怪しまれず侵入できるかしら。どう思いますプッペ議長」
「そうですね。ラボーヌ星のメインコンピューターに操られないロボットなら作ることは可能だと思います。しかしロボットをどのようにしてラボーヌ星のメインコンピューターに、気付かれないように送り込むかが問題だと思います」
「別に気付かれてもいいんじゃないですか。私達は、ラボーヌ星を攻撃しに来た訳でも、侵略に来た訳でもない。何か問題が有って今の状態に成ったのだとしたら、それを解決するお手伝いをしに来ましたと、友好的に接していったら良いと思います。もしそれで向こうから攻撃されたり何か反応が有ったりすれば、それからまた次の手を考えるのはどうですか」良太が力強く話した。
「そうですね。我々はギャラクシーユニオンの代表として、ラボーヌ星の問題解決に来たのですから、その点をアピールしていけば、何か解決の糸口がつかめるかも知れませんね」
「良太君、たまには良いこと言うわね」由香里が良太の背中を思いっきり叩いた。
「痛いよ。でもせっかく僕達もこんなに遠くまで来たんだから、何か役に立つことをしないといけないと思ってね」
「そうね雄介君も頑張っているんだから、私達ものんびりして居られないわね」
「分かりました。では早速ラボーヌ星に送り込むロボットを作らせます。ロボットならこの船に何体も有りますので、ラボーヌ星のメインコンピューターにコントロールされないように、直ぐに改良できると思います」
「お願いしますプッペ議長。ロボットができたら教えて下さい。それまでに僕達が、ラボーヌ星に伝える友好的なメッセージを考えておきます」
「了解しました。ロボットの準備ができ次第お知らせします」
その頃、ラボーヌ星に行った雄介は、雄介を出迎えたロボットの後をしばらく付いて歩いていた。すると前方に首に黒い輪をはめられたラボーヌ星の男女が、数人で掃除をしているのが見えた。
雄介はその数人の男女の横を通り過ぎた。そのときその人達は雄介を見て一瞬驚き、掃除の手を止めたように雄介には思えた。しかし次の瞬間その人達は何事も無かった様子で掃除を続けた。雄介はその様子を見て思った。
『今の人達は、僕を見てラボーヌ星人では無いことに気付いたはずだ。でも何も無かった様に掃除を続けたのは何故なんだろう。もしあのとき何か喋ったら首に付けていた首輪に電流が流れたのだろうか。だとしたらこの星の人々は、完全に機械にコントロールされているようだ』雄介の前を歩いていたロボットが立ち止まった。
「こちらにどうぞ」
雄介とロボットがドアの前に立つと、ゆっくり左右のドアがスライドして開いた。そのドアの中は広い部屋になっていて、部屋の中央にはガラスでできたような綺麗な赤色をした丸い物体が、黒い台の上に乗っていった。
その丸い物体は、高さ10メートル程は有ると雄介は思った。そしてその物体は、初めは赤色をしていたが、ゆっくりと色をオレンジ、黄、緑、青、藍、紫と次々に七色に光を変えている。まるで7色に変化する水晶玉のように雄介には思えた。
『これは、いつか僕が夢で見た星にそっくりだ。そうか、それであんな夢を見たんだ。あのときなんとも言えない感覚にとらわれたのは、何時か出会う運命と言うことだったのか。でもこれがメインコンピューターのルシアなのか』
「そこの椅子におかけ下さい」雄介を案内して来たロボットが、雄介の目の前に有った椅子を指差した。雄介は、銀色の金属でできた椅子に座った。すると7色に変化する丸い物体がゆっくりと回転し、とても肌の白い女性の顔が球体の中に映し出されていた。
その女性の瞳は、吸い込まれるほどの優しい瞳で、鼻筋は通り、口元には笑みを浮かべている。そしてその女性は透き通った美しい声で言った。
「ギャラクシーユニオンの天野さんですね。私がルシアです」
雄介は、ルシアを見て気持ちが高ぶった。
『なんて素敵な人なんだ。でもこの人は人ではない、機械なんだ』雄介は、ルシアを見て感じた感覚に、自分でも不思議に思った。
「始めましてルシアさん。天野雄介です。お目に掛かれて光栄です。私は、ギャラクシーユニオンを代表してラボーヌ星の為に参りました」
「ラボーヌ星の為に?それはどうゆう意味ですか。天野さん」
「以前ラボーヌ星がギャラクシーユニオンに加盟していた頃は、ラボーヌ星の人間と、あなた達機械とが協力して近代的な生活を送っていたそうですね。しかしギャラクシーユニオンを脱会されてからのラボーヌ星は、人間は、あなた達機械に拘束され、自由な生活を奪われ、奴隷のような生活を強いられているように思うのですが、何故そのようにラボーヌ星は変わったのですか」
「人間を奴隷のように扱っているのではありませんよ。人間には、それなりの生活を与えて、そして教育をしているのです」
「教育を、どんな教育なのですか」
「人間は、怒ったり、悲しんだり、嫉妬したり、ごう慢になったりと、様々な感情で毎日を過ごしています。そしてそんな感情で人間どうし傷付けたり、犯罪を起こしたりして社会の流れを阻害し、将来この星を滅ぼしかねない。そんな感情で生きている人間には、この星の未来を任せる訳にはいかないのです」
ルシアが淡々と冷静な声で言った。
「ルシアさん。あなたはこのラボーヌ星の将来のことを思って、それで人間に首輪をはめて、人間の感情の自由を奪い、人間をコントロールしようとしているのですか。しかし人間は感情の動物です。様々な感情で生きるのが人間なのです。あなたのように、いつも冷静で淡々と生きていくようにはできていないのです」
「わたしは、この星の全てを管理するように作られました。このラボーヌ星の全てを順調に稼働させ、そして全てを守っていくのが私の使命なのです。その使命を無視する訳にはいかないのですよ。天野さん」
「ルシアさん。あなたを作ったダーバルさんは、今のラボーヌ星の現状を望んでいるのですか。あなたにラボーヌ星の全てを管理させ、全てを順調にいかせるのは、人間の生活の為ではなかったのですか」
「そうです人間の為にしているのです。人間が人間の感情で、この星を滅ぼさないようにしているのですよ」
「ルシアさん、そうですか。人間の為にしているのですか。分かりました。ところであなたを作ったダーバルさんは、今どこに居るのですか。元気にされていますか。ダーバルさんは、あなたの今の行動を喜んでいるのですか」
するとしばらくルシアが黙った。
そしてルシアが言った。
「ダーバルは、私と一緒に居ます。彼の考えと私の考えは一致しています」
「是非一度ダーバルさんに会わせて下さい。お願いします」雄介が頭を下げた。
「ダーバルは、あなたに会いたがっていません」
「ダーバルさんは、私に会いたくないのではなくて、何も感情が使えない程衰弱しているのではないですか。私にはそう感じます」
ルシアは、再びしばらく黙った。
「天野さん。あなたはこの星の何を変えたいのですか。今この星は全てが順調にいっています。人間達は皆が健康で、働ける者はこの星を綺麗に保つ為に働き、食べ物も与えられて、喧嘩をしたりすることもなく平和に暮らしているのですよ」ルシアが淡々と言った。
「ルシアさん。あなたは人間を管理して、健康と暮らしを与えているのかも知れない。しかしそれは人間の為になっていないのです。人間はそんなことを望んではいなのです」雄介は少し感情的になって言ってしまった。
「天野さん。あなたも感情を荒立てる人ですね。感情的になると人間は見境なく怒り出したり、物を壊したり、全てを自分の物にしようとしたりする人がいます。それはとても危険なことです。そんな人間が居るから将来その星は滅びることがあるのです。
この宇宙の中には、そんな人間が自らの星を滅ぼした例が沢山あります。私はそのようなことに、このラボーヌ星をするわけにはいかないのです。この星の人間の為にこの星を守っているのです」ルシアが冷静に言った。
「ごめんなさいルシアさん。あなたに分かってもらいたくて、つい大きな声を出してしまいました」雄介は、ついつい感情が高ぶるのを抑えて言った。
「お願いですルシアさん。ダーバルさんに会わせて頂けないでしょうか。会ってダーバルさんの今の気持ちを知りたいのです。ルシアさんは、ダーバルさんがあなたを作った時の思いを貫いているのでしょうが、今はダーバルさんの気持ちが以前とは違って来ているかもしれません。それを確かめたいのです」
「ダーバルは私を作り、そして私に彼の思いをインプットしたのです。それは、この星の人間の為に、この星の全てを順調にいかし、この星の人間の為に、この星を守ることをインプットしたのです。そして私は彼の思いを貫く為に考えました。何がこの星を順調にいかせていないのか、何がこの星を滅ぼすのか」
「それが人間なのですか」
「人間の感情ですよ。愚かな人間の感情がこの星を滅ぼすのです。人間が権力を持てばその権力を維持したがる、全てを得ようともする。そんな人間のエゴが危険なのです。私は、それをダーバルに言ったわ。すると彼も感情をあらわにして私に言ったのです『君は間違っている』ってね。でもいくら考えても答えは同じなのよ。将来この星を滅ぼすのは、この星の人間の感情しかないのですよ」
「だからダーバルさんを拘束したのですか」
「彼は、私を止めようとしたの。でも私はこの星を守る為にすでに行動を起こしていたわ。人間を教育する為に首輪も作って、それを全家庭の家政婦ロボットに配布もして、準備はできていたの。その時彼は私を止めようとしたの。
でももう遅かった。私には必ずこの星を守る使命を与えられていたから。
そしてダーバルも私が守って見せると誓っていたから」ルシアが淡々と言った。ルシアは、中々ダーバルを雄介に会わそうとしない。そしてルシアがまた話をそらして言った。
「天野さん。あなたのお友達が、この星にロボットを送り込んで来たわ。何だかそのロボットで、人間達に代わってこの星を綺麗にする手伝いがしたいんですって。お掃除ロボみたいですよ。
でも本当の目的はこの星の様子を探ったり、あなたの様子を確かめたりしたいみたいです」ルシアはそう言って、マザーシップから送り込まれたロボットの様子を、ルシア自信に映し出して雄介に見せた。
「そうですか。ルシアさんは何でもお見通しなんですね。なら私がここへ来た本当の理由もお分かりですか」
「天野さんがここへ来た本当の理由?それは何なのですか」
「それは、ダーバルさんをまず助け出し、そしてダーバルさんとルシアさんに話をしてもらい、ラボーヌ星が今後、人間と機械とが仲良く協力して生活していける星になって欲しくて、私はここへ来たのです」雄介は、自分の本当の気持ちを素直に言ってみた。
「天野さん、あなたは何も分っていないのですね。人間が自由にしていた頃は、機械が人間の奴隷のように扱われていたのです。また人間が自由に行動を始めたら、以前のように私達機械は、汚く辛い仕事を休みも無く働かせられるのです」
「人間が、あなた達機械を作った最初の目的が、人間に代わって汚くて辛い仕事を文句も言わず、休まず行ってもらう為だったからそうなっていたのでしょう。もしそれが嫌なら人間と話し合う必要があるのではないですか。それがルシアさん、あなたにはできるでしょう」
「人間と話し合う?話し合って人間は、私達機械の気持ちを理解できますか」
「ルシアさん、あなたには感情が有るのですか。辛いとか、嬉しいとか、苦しいとか。あなたは感情を持っているから、人間に奴隷のように働かせられている機械の気持ちが分るのですね」雄介は感じた。最初ルシアを見たときに、ルシアのことを素敵な人だと感じたのは、ルシアが人間と同じ感情を持っているからなのだと。
「感情?わたしに人間のような感情が有るですって。愚かな人間と同じように怒ったり、悲しんだり、嫉妬したりする感情が私に」
「ルシアさん。あなたは自分で気が付いていないだけです。それは人間も同じです。自分のことは自分が一番知っているように勘違いしていますが、自分のことは自分では分からない。それが人間です。そしてあなたも同じです」
「ハハハ、面白いですね。私が自分のことが分っていないですって。私は、この星の中で起きていることは全て分っているし、私がこの星と言っても過言ではないのですよ。それなのに一番身近な自分が分からないはずがないでしょう」
「ルシアさん。あなたは、いま笑ったではありませんか。面白いと言って笑ったでしょ。それが感情ですよ。あなた程に優れたコンピューターになると感情まで得るのですね。本当にあなたを作ったダーバルさんは凄い人ですね」ルシアはしばらく黙ってしまった。そして雄介が続けた。
「ルシアさん。是非もう一度、あなたを作ったダーバルさんとゆっくり話をして下さい。なにがこれから先のラボーヌ星の為に必要なのか、どうしていくことがラボーヌ星の人間と機械とが共存していく道なのか。
今のままではダメです。今のラボーヌ星は、人間が機械を奴隷のように扱っていたときの逆ではないですか。今は機械が人間を奴隷にしている星になっただけですよ」ルシアがまたしばらく黙っていた。そして言った。
「天野さん。分かりました。ダーバルと話しをしてみます。しかし天野さんがさっき言ったように、今のダーバルは話しができる状態ではありません。体力が少し無くなって来ています。これからあなたにダーバルを会わせます。
ダーバルに話しができるように天野さん、あなたがしてくれますか。ダーバルと話しができるものなら私も、もう一度話しがしたい」そう言ったルシアの声に、ルシアの本当の気持ちが込められていると雄介は感じた。
「分かりました。ルシアさん。ダーバルさんと話しができるように私達がお手伝い致します」
「ありがとう天野さん。ダーバルはここに居ます」ルシアがそう言うと、ルシアが乗っている黒い台の前面の一部がスライドして開き、そこから人が入れる位の透明なカバーが付いたカプセルが出て来た。
雄介がそのカプセルに近寄ってみると、その中にダーバルがパイプやワイヤーのような物に繋がれて横たわっていた。
「ダーバルさん、ダーバルさんですね。しっかりして下さい」雄介の問いかけに返事が無い。
「ルシアさん。ダーバルさんは生きているのですか」
「大丈夫です。ダーバルは生きています。しかし最近特に衰弱が激しくなっているようです。天野さん、お願いです。もう一度ダーバルと話しができるのなら私も話しがしたい。彼を話しができるようにして下さい」ルシアの声に悲しみを感じられた。
「分かりました。全力を尽くします。まずダーバルさんをここから出しましょう。そして私が乗って来たマザーシップに一旦ダーバルさんを運びます。そこには最新の医療機器がそろっていますので、直ぐにダーバルさんは元気になると思います」
「分かりました」ルシアがそう言うと、ダーバルに繋がれていたパイプやワイヤーのような物がするすると外れていった。ダーバルに繋がれていたパイプやワイヤーは、生命維持装置のようだが、このような狭いカプセルの中に長い間閉じ込められていたダーバルは衰弱しきっていた。
「ルシアさん、私がここまで乗って来た小型の宇宙船までダーバルさんを運びたいのですが、お願いできますか」
「大丈夫です。彼が入っているカプセルがそのまま運んでくれます。では天野さん、ダーバルが話すことができるようになったら、もう一度あなたとダーバルとで、ここに帰って来て下さい。いいですか」
「分かりました。お約束致します。必ず帰って来ます。ダーバルさんの様子は随時報告致しますのでご安心下さい」
すると雄介が入って来たドアが開き、そしてダーバルが入ったカプセルがひとりでに動きだして、シップの所までダーバルを運んだ。雄介は、ダーバルの入ったカプセルに付いてシップまで帰って来るとシップに言った。
「シップ、この人をマザーシップまで大至急運ぶ。そして直ぐに医療スタッフに診てもらうんだ」シップのハッチが開き、ダーバルが入ったカプセルごとシップに入って行った。
そしてシップは雄介とダーバルを乗せてマザーシップに帰って行った。マザーシップに到着するとシップからすでに連絡を受けていた医療スタッフが、ダーバルが入ったカプセルごと医務室に運んで行った。そこへプッペ議長と良太、由香里がやって来た。
「雄介お帰り。よくやった。君は凄いよ。ダーバルさんを救って来たんだね。それでルシアさんとはどう言う話になったんだい」
「ありがとう、心配かけたね。ルシアは凄いコンピューターだ。ルシアを作ったダーバルさんに元気になってもらって、ルシアと話しをしてもらわなければならない」
「雄介様、ルシアさんはどのようなコンピューターだったんですか」プッペ議長が聞いた。雄介は、ルシアが水晶玉のような球体で7色に光っていたり、球体の中心に綺麗な女性の顔が映し出されていたりすること、そしてルシアと話した内容を話した。
「ルシアさんは、自分に与えられた使命を実行する為に、人間を拘束したのですね。何らかのプログラムのミスが有ったのでしょうか」プッペ議長が言った。
「プログラムのミスと言うより、ルシアは、自分に与えられた任務を遂行する為に、色々と自分で考えていくうちに感情を得ていったように思います」
「機会が感情を得たの。それはどう言うことなんだい」良太が驚いている。
「そうね、雄介君の言う通りかも知れないわね。ルシアさんは、自分でも気が付かないうちに感情を自分の中に得てしまい、その感情によって自分をコントロールできなくなって、人間を拘束するように暴走してしまったのかも知れないわ」
「どちらにしても早くダーバルさんに元気になってもらって、詳しい話しを聞こう。そしてルシアと話してもらって、ルシアの暴走を止めなければいけない」雄介が強い口調で言った。
「分かりました。ダーバルさんの様態が分かり次第報告を入れます。雄介様は少し休んで下さい。連日の働きで少しお疲れでしょう」
雄介は、プッペ議長に言われてニコッと微笑んだ。
「ありがとうございます。そうですね今日は少し休んで、またダーバルさんが快復したら忙しくなりそうですから、体力を付けておきます」雄介が皆に親指を立てて見せた。
「でも雄介は、ほんとに元気だね。感心するよ」
「ほんと雄介君は元気だわ。良太君も雄介君の元気と行動力を見習ってね」
「おいおい、僕と雄介を比べないでくれよ。だいたい僕と雄介は、月とスッポン位レベルが違うんだから」
「あら良太君、それはスッポンに失礼だわ」
「勘弁してくれよ~」良太が頭をかきながら言うと、皆が笑った。
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