川原 涼真(かわはら・りょうま)

[log] 1998/12/17 01:22:44

出生。母が「空気みたいに、ちゃんといる子になりますように」と言ったらしい。

生まれた瞬間、病室の外で祖母が拍手したと看護師が笑っていた。


> name: 川原 涼真

> nickname.given: りょうくん

> connection.log("ばあば") = established


[log] 2005/04/07 07:45:00

小学校初登校。靴が左右逆だったのを直してくれた手。

手の甲に小さな絆創膏。あれが「ばあば」の印象の最初。


> record: soft.hand.warm

> comment:「だいじょうぶだよ」


[log] 2011/08/20 16:12:33

「もう来んなよ!」って玄関で怒鳴った。

ドアの向こうで「はーい」って笑った声が、今でも耳に残ってる。


> flag: regret.enabled

> tag: unsent apology


[log] 2017/03/18 18:46:55

高校合格。「ばあばのおかげじゃないよ?」って言ったら

「知ってるよ」って返された。

本当は、一番に見せたかったのはばあばだった。


> memory.capture("鯛焼き2個")

> mood: pride.shared


[log] 2023/10/12 10:32:00

体調が悪いと聞いた。

でも「大丈夫、大丈夫」って言われたから、信じた。

信じたかった。


> status: blind_worry

> visits: postponed


[log] 2024/01/14 15:03:33

病院で「大学行くよ」って言ったら、

ばあば、少し笑って「そうかい」って言っただけだった。

その夜、母に電話が来た。


> system.error: breath.catch

> emotion.log("喉が熱い")


[log] 2024/01/15 09:00:00

遺品整理中、手帳の最後のページに

「涼真、ありがとうね」って書かれてた。

字が揺れてた。泣き声が止まらなかった。


> read.note

> trigger: irreversible_love()


[log] 2024/01/22 18:44:00

ばあばの仏壇に大学の合格通知を置く。

「ほら、受かったぞ」って言ったら、なぜか笑えた。


> grief: active

> joy: coexisting


[log] 2031/07/12 05:12:00

自分の子が生まれる朝、

「空気みたいに、ちゃんといる子になりますように」と願った。

ばあばがそう言ってくれてたって、母にあとで聞いた。


> link: generation.chain += 1

> legacy: visible_now


[log] final output:

「ばあば、ちゃんと届いてた。

 今もちゃんと、生きてるよ。ありがとう。」


> archive: /record/ryoma_for_baaba.log

> power: on

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