第12話 最強清水様はおそろしい

清水の本殿奥の地主神社の奥の山地が会場だ。

俺様達はリキの後をゆっくりと追った。

地主の陣地内には強い結界が張られていた。

受付にシカ?2本足で立ったシカがいる。

「チケットを見せてください。」

2人のカップルの神様が

「もっていません。」声が聞こえる。

2本足のシカは「階段横に販売所があります。

1席、米1升です。」

「わかりました。」

そう言ってカップルの神様は階段の方へ向かった。

「マサル、俺様はチケットは持ってないぞ。」

マサルはにっこりと「大丈夫だ。」

フウマも「ついておいで。キリ。」

僕様達は受付のシカの前まで来た。

マサルではなく、フウマが前にでる。

そうだパン屋の時もそうだ。

招き猫の絵をサラサラと書いて受付のシカに渡す。

「3名様ですね。」

受付のシカは俺様達、3人を通してくれた。

おそるべしフウマの招き猫。

米1升分と同じ価値なのか。

澄まし顔のフウマ。

ヤタガラスの羽根を整えながら、会場に入って行く。

舞台にリキの姿。

「俺様は手を振る。」

リキも舞台から手を振りかえしてくれた。

会場には結界が張られていた。

俺様、獅子舞は好奇心ありありだ。

これも修学旅行だ。結界に触れてみた。

「ビリビリビリー。わあ!痛い。」

「マサル、この会場は神様が神様にかけた結界だよな。凄すぎるんだけど。」

「そうだ。ここ清水内の結界は最強だ。」

俺様の頭の中にスッと錦の天神さんの顔が浮かんだ。

「マサル少しコワイことを考えてしまった。

これからこの中で全国の力自慢の神様達が

来て競うんだろう。」

「そうだ。」

「高いチケット代を払ってこの結界内に入る。

お金持ちの神様達がたくさんいるよね。

全国の力自慢の神様。

ここでみんな閉じ込められたら? 

「そうだ。キリ。」

『逃げろ!キリ!』 天神さんの声。

「マサル!フウマ!リキ!

にげるぞ!!」

次の瞬間、受付の2本足で立っているシカが

変身。

大きなツノ、牙で神様達をひとのみ。

俺様達は4人のみ結界を破り、外に転がり出た。

転がった先に清水様がいた。

「ほほほほ。

錦の天神のところの金髪獅子舞キリよ。

合格だ。」

「?えっーーー!」




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