第2話 こいぬりさん
何かがある
あそこには
何かが
集まっていた
あそこの大学の?
あぁ、多分みんな知ってますよ
話?いいですよ
あそこの先輩にはお世話になりましたよ
あ、でも人伝いに聞いたので
もう話半分で聞いてくださいよ?
んー
あれは去年の夏だったかなぁ、
その時に聞いたんですけど
僕の友達の先輩達が
キャンプに行っていた話らしいです
その時はすっごい晴れていたらしくて
その中の一人がみんなでキャンプ行こうとか
言い出したらしいです
そこの参加者は、
2年の女性が3人と
3年の男性2人と
1年の男性が1人って感じの人だったかな
そんな感じでキャンプ行こうってなって
それぞれ準備して
■■■■ってとこに集合しようってなって
それぞれ2組に別れて行動しようって
そしてそれぞれ
食べ物とか、自分の寝袋とか椅子とか
そんな感じで色んなもの買ったりして
集合場所に集合したんですよ
その時■■■■の近くのキャンプ場で
やろうってなって
車2台でそのキャンプ場まで行って
その車で、キャンプ場に着いたら何しようか
とか、夜何しようとか、何持ってきた?とか
修学旅行中の小中学生みたいな話をしながら
キャンプ場に着いた時
結構昔からあったからかちょっと
ボロいって感じの山だったんです
女の子はこわーいとか
男士は夜肝試しいこーぜとか
そんな話しながら車を停めて
近くのキャンプ場の管理人の居る
小屋の所までみんなで歩いていきました
結構暗いし 林のザワザワしている音に
大袈裟に驚いたりしながら小屋まで行きました
着いたところには多分小屋の様なものがあり
随分と古びていました
そこをノックするとおじさん、いや
おじいさんと言うべきかな
そんな感じの人がゆっくりと顔を覗かせました
その後色々雑談したり
キャンプのことを話したりして、
少し行った所にキャンプをしやすい場所がある、
と教えてもらい
案内されながらキャンプをする場所へ皆で
歩いていきました
キャンプ場はおじいさんが言っていた通り
結構開けていて
テントを広げやすそうな場所で
近くのとこに水も通っていていい所でした
おじいさんは帰り際
「ここはこいぬりさんが来るからきおつけぇよ」
と言ってきました
こいぬりさん?
なんだろう、と思いながら
キャンプの準備を続けていました
その後BBQや花火、近くの川で水遊びをしたり
暗くなるまで遊びました
その後本題の肝試しを始めようと
男女二人ずつとか
女同士がいいとか
そんな感じで少し言い合いした後
男1人女2人
男2人女1人という
何故そんな風に決まったのかわからない
コンビで奥の蛇口があるとこまで
行って戻ってくる
という簡単なものでした
1組3人の2組で
1組ずつ山の中へ入っていきました
1組目の女2人男1人の組が入って戻ってきて
男がめっちゃ叫んでて萎えたとか
けっこー怖かったーとか
そんな感想言いながらもう1組が入っていって
1組目は5分程で戻ってきたのが
2組目は5分、10分、15分と
全然戻って来なかったのです
17分が過ぎようとした時
男1人が「連絡してみよう」と言い出し
電話をかけると、
そういえば、と思い出しました
ここは山だからつくわけない
そんな事考え切ろうと思った瞬間
2組目にいる男1人に通じました
「良かった」そう思った瞬間
後ろから電話をかけた男じゃない
後輩の男が出てきました
「やばい、やばいゆばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい、、、、」
そんなことをブツブツ呟きながら
どうしたのかと近ずいて肩に手を置くと
こいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこい
ポツポツとそんなことを呟いて死んだ目で
後ろの林の中を見ている後輩、それを見て
女は帰ろうよ、怖い、など言いながら車がある方を指さしていました 男は後輩と女2人を
連れて山にいるはずの2人を置いて
車へ逃げました
片方の車に全員を乗せて
山をずっと降りていきました
その後後輩は警察へ事情を話し
精神科へあの2人のことを警察へ話し、
山を捜索してもらった
そうしたら
白骨化した死体とあの2人の首を吊った死体が
見つかったようです
あぁ、ごめんなさい
別に体験した訳じゃないんですけど
そんな感じで話してみたくて
あの2人?自殺したらしいですよ
精神病院でね、
1人はご飯の時に出るスプーンを
口から喉にぶっ刺して
もう1人は頭を壁に、
あぁ、もう無いです
他にも聞きたいなら他を当たってほしいです
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