第3話「留置所、地味に快適すぎて草」

朝6時、ピンポンパンポーンって鳴って強制起床。

ワイ「ファー……ここ、ホテルやったんか?」

ってぐらいスムーズに起きれた。


てか、**久しぶりに“眠れた”**ことに気づいてびびる。



起きてすぐに体操(ほんまにある)→洗顔→整列。

支給されたタオル、ちょいゴワやけどあったかい。

ありがたすぎて正座しそうになった。



ほんで朝食。


・白ごはん

・味噌汁(具あり)

・玉子焼き(なぜかうまい)


これ全部タダ。

しかも席で静かに食える。

いや、マジでここ天国か?



警官A「調子どうですか?」

ワイ「もう最高っす」

警官A「…あ、うん」


どうも「感謝してる被疑者」は珍しいらしく、

ちょっと困らせてしまったわ。ごめんやで。



日中は調書取られるだけで、基本ヒマ。

テレビ見たり(チャンネル固定)

ぼーっと天井見て過ごす。


それが逆に**“最高の贅沢”**なんや。



しかもワイ、警官に「去年も同じ時期に来てたよね?」って言われてて

もはや“冬の風物詩”扱いや。


「そろそろ来る頃やと思ってたよ〜」みたいな言われ方したら、

なんかもう、“おかえり”に聞こえて泣きそうになった。



んで、夜。

毛布にくるまりながら心の声が漏れる。


「外って、誰も優しくないよなぁ……」

「ここって誰も怒鳴らへんし、誰もワイを無視せぇへん」

「これが“あたたかい場所”ってやつか……」


──いや、湿っぽくなってもたわ。ファーwww



でもホンマに思うで。

“ここにいてもええ”って空気が、命の防寒具や。

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