第24話 スライム少女と奴隷堕ち高位魔族の正体




 ルキエルを攻略した翌日、俺は彼女の正体を知って衝撃を受けた。



「ふふふ、アースは我の正体を知って言葉も出ないようだな」


「いや、え? ルキエルって魔王なのか?」


「そうだ!! ……まあ、今はその座を妹に奪われてしまったが」



 なんとルキエルは魔王だったらしい。


 とても信じられないが、彼女が俺に嘘をついて騙す理由もない。


 つまり、真実なのだろう。


 でもそうなると、ますます分からないことが出てきた。



「なんで魔王が奴隷なんかに?」


「う、うむ。実は妹に魔王の座を奪われた後、命からがら逃げ出したのだが、ハイザーランドの兵士に見つかってな」


「それで捕まったのか」


「い、いや、妹との戦いで消耗していなければ捕まることはなかった!! 我は最強だからな!!」


「……最強?」


「な、何だその疑いの眼差しは!! 言っておくが、アースが勝ったのは我が弱いからではなく、アースが強いからだ!!」



 ルキエルが必死に弁明する。



「そもそも!! あの忌々しい白いローブの女さえいなければ妹に負けることもなかったのだ!!」


「え? し、白いローブの女!?」


「む。なんだ? アースも知っているのか?」



 キョトンとした顔で首を傾げるルキエル。


 またしても思わぬところから出てきた白いローブの女の存在に俺は頭を抱えた。


 ゴブリンの時といい、ソフィアの時といい、本当に白いローブの女が何を目的として活動しているのか分からない。


 ルキエルの話では白いローブの女が彼女の妹を唆したそうだが……。



「……今は考えても仕方ないか」



 白いローブの女の目的は何度考えても分からないが、分からないなら仕方ない。


 もし敵対するなら排除するまで。


 仮にその白いローブの女が俺好みの美少女や美女だったなら、犯して俺のハーレムに加えてやるだけの話だ。



「ご主人さまー♡ へっぽこ魔王の相手が終わったらー、次はイコの番ー♡」


「いや、オレの番にゃっ♡」


「イコ姉ちゃんとニコ姉ちゃんは後回しやっ♡ せっかく帰ってきたのにまだ抱いてもらってへんうちが優先やっ♡」


「ま、待てっ♡ ここは新人たる我に譲るところだあろうっ♡」


「アースさまぁ♡ ソフィアのおっぱいで沢山気持ちよくなってください♡」



 美少女や美女が俺を求めて下品なおねだりしてくる光景は何度見ても素晴らしい。


 俺が肉欲に身を任せてハーレムを満喫していると、ミディエラがやってきた。



「アースさん、ちょっと報告があるの♡」


「ん? 報告?」


「さっきプルルちゃんが見つかったの♡ それも飛びっきり可愛くなって♡」


「スライムが可愛く?」



 まあ、たしかにスライムってぷるぷるしてて見た目は可愛いと思うが……。


 そう思って俺が首を傾げていると、俺から隠れるようにミディエラの後ろに立つ小さな影に気付いた。


 それは、十歳くらいの幼い少女だった。


 濃い青色の髪と瞳が印象的な人形のように整った顔立ちの美幼女である。


 服を着ておらず、身体の一部が少し透けているように見える。

 まるで水が人の形になったかのような、そんな印象だ。


 もしかして……。



「これ、スライムなのか?」


「そうなの♡ いつの間にか進化して人に近い姿になってたみたい♡」


「凄いな……」



 どこをどう見ても、少し透けている以外は普通の子供に見える。

 しかし、プルルと長い付き合いであるミディエラが言うのだからたしかにスライムなのだろう。


 プルルが隠れるのを止めて、一歩前に出る。


 

「プルル、お前のことやっつける!! それでミディエラ、元に戻す!! そのために、プルルは強くなった!! 覚悟!!」



 次の瞬間、プルルはいきなり殴りかかってきた。


 ルキエルと戦った時と同様、あまりにも遅く感じて欠伸が出そうだ。


 プルルも腹パンで済ませようかと思ったが、下手に殴るとそのまま木っ端微塵になってしまいそうな気がする。


 いくらスライムと言えど、流石に幼い女の子が木っ端微塵になる様は見たくない。

 仕方ないのでカウンターは狙わず、ここは身体で受け止めることにした。


 ドゴ!!!



「お!? 思ったより強いな……」



 しかし、ゴブリンキングの特性で強化されている俺にプルルの渾身の一撃は効かなかった。


 ゴブリンリーダーの時に食らってたら内臓が潰れてたかも知れない威力だったし、プルルが強くなったのは本当なのだろう。



「まだ!! プルル、お前やっつける!!」



 そう言って大して効かない攻撃を続けるプルル。


 その健気な姿を見ていると、無性に意地悪したくなってしまった。


 俺はプルルの拳を片手で受け止める。



「そこまで言うなら特別な勝負をしようか。プルルが勝てばミディエラを正気に戻してやろう」


「ぷる!? ほ、本当か!?」


「ああ、俺は約束は守るぞ。……ミディエラを堕とす時に破ったが、あれはノーカンだ」


「う、受けて立つ!! お前なんかプルルがやっつける!!」


「いい返事だ」



 俺は昂っている息子をプルルに見せつけた。



「あらあら♡ アースさんったら大人気ないわ♡」


「な、何をする!?」


「今から俺とエッチして先に果てた方が負け、そういう勝負だ」



 簡単なルール説明をすると、プルルはどこか怯えたように瞳を彷徨わせた。


 ふむ、ここは少し煽ってみるか。



「なんだ? 怖いのか? ミディエラを助けたいというのも口先だけのようだな」


「ぷる!? う、うるさい!! お前、やっつける!! ミディエラを元に戻して、またナデナデしてもらう!!」


「ははは、それができるかな?」



 まあ、結論から言おう。



「あうっ♡ プ、プルルの負けっ♡ あるじっ♡ もっとプルルのこと使ってっ♡」


「可愛い奴め」


「うふふ、そうよ♡ プルルちゃんはとっても可愛いのよ♡」



 プルルと俺では経験値が違う。


 人間の姿を手に入れたばかりのスライムで、しかも身体は女。

 今まで極上の美少女や絶世の美女を相手にしてきた俺の敵ではなかった。



「プルルっ♡ これからはあるじのために頑張るっ♡」



 これで不安の種が一つ消え、ハーレムのロリ枠が増えた。


 イコによる兵器開発やニコの訓練でゴブリンたちは精強な軍隊になりつつあり、世界樹のお陰で食料にも困らない。


 何もかもが順調だ。


 これでいつハイザーランド王国が俺の存在に気付いても問題ない。

 そう思っていたある日、王都にいるルーシアたちから三ヶ月ぶりにミコを通して連絡があった。


 ――ハイザーランド王国を手中に収めた、と。








―――――――――――――――――――――

あとがき

どうでもいい小話


作者「王国が即堕ちしてて草ァ(深夜テンション)」


ア「しっかり寝ろ」



「ルキエル、魔王だったのか」「プルルが即堕ちしたと思ったら王国が堕ちた」「寝ろ」と思った方は、感想、ブックマーク、★評価、レビューをよろしくお願いします。

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