追放された聖女には、とっても強い味方がいました
- ★★★ Excellent!!!
平民出身だけど、聖女の力を持ち、王妃候補に選ばれていたアンジェリカ。
ですがその人生は、彼女の存在を疎ましく思った者たちの策略によって一気に転落してしまいます。
蛮族である亜人と不義を働いたことにより、王妃候補から外されるどころか国外追放。いくら冤罪だと訴えても、守ろうとする人は誰もいません。
しかし、国を追われたアンジェリカですが、そこでただ悲しみにくれるだけの子ではありませんでした。
自分を陥れたばかりか、誰も言うことを信じてくれないような人たちには未練なんてありません。
それよりも、彼女が今会いたいのは、かつて出会った亜人のシャノン。彼と不義を働いたなんてのは全くのデタラメですが、助けてもらったことがあり、感謝の気持ちは今でもしっかり残っています。
彼の住む亜人の国には人間を好まない者もいるようですが、できることならシャノンだけでなく、人間と亜人の区別なく仲良くしていきたいと願うアンジェリカ。
そんな、人間と亜人がどうなっていくかも、本作の大きな見どころです。
そしてアンジェリカには、精霊という強い味方がいました。聖女はみんな精霊を操る力を持っていますが、実はその中でもアンジェリカは別格。
そしてなにより、ただ強い力を持っているだけでなく、精霊たちはアンジェリカのことが大好き。
国を追放されても見知らぬ場所に行っても、頼りになる仲間たちと一緒なら、きっとなんとかできるはず。