第10話 これまで&これから
「おい校長。今までの事情説明をしてやる。ありがたいことによう、新島っていうやつの兄弟のおかげで、わかったんだよ、この中学校すなわち柿中の校則がクソだということがわかった、そこで俺たちは、たまたま前に『ぼくらの七日間戦争』を読んだのを思い出した。
それみたいに武力を行使すれば、この校則を変えられるかもしれないと考えたんだ。
そこで、去年の夏頃だったっけな?集まって用意を始めたんだよ」
俯いて話を聞いていた校長は面白くないぐらいすんなりと、校則を変えることを約束した。
それから前嶋は、全校放送で話し始めた。
『生徒のみなさん。御協力ありがとうございました。校則を変えることを校長は約束しました。おそらくこれから僕 前嶋は、もしかしたら、警察に事情を聴取されるかもしれません。けどまあ多分戻ってきますから。』
パトカー爆破事件の関係で、前嶋は警察に事情聴取されることになるが、事故だったということで片付けられたのだった。
その後、柿田橋中学校の校則は、校長の約束どおり生徒たちの意見も取り入れ、今の時代にそぐうようなものに変わったということだ。
-12年後-
「前嶋〜」
駅でふと聞き覚えのある声を聞く。顔を見て思い出した新島だ。
「お。久しぶり、どうした?」
「あのさ。今度こんなパーティやるんだよ」
新島は、紙を手渡した。
[柿田橋中学校解放戦線 柿田橋中学校解放12年記念…]
「場所は?」
新島に尋ねる。
「ほら前嶋、お前の目は節穴か?下に書いてるじゃん。」
[前嶋の家]
「え?ちょっと待って?新島?新島?」
あたりを見渡しても新島はいなかった。
(マジかよ…。これじゃまるで、前嶋家動乱じゃん…)
前嶋は走り出した。
おしまい
作者から
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