第4話 うらぎりもの
ブルー隊は音楽室に到着した2年生に音楽室の守備を任せ、音楽室を離れた。
8時53分 化学室から爆音が聞こえ、赤い炎が一瞬上がった。
「こちらレッド。全隊大丈夫か」
「ブルー無事です。」
「ブラック無事です」
「グリーン無事です。近いので確認に行きます」
「ホワイト無事です」
近くにいたグリーン隊がNERFとBB弾を構えながら化学室に確認に急ぐ。
すると化学室から化学科の平戸先生が出てきた。
「おい、お前らバカなことはやめろ」
平戸が言う。
「残念ながら、それはできない相談だな」
グリーン隊の新島が言う。
「ガスを出して、ライターで爆発させたんだろ?残念ながらその手に持ってる電子ライター、さっきので壊れたな」
平戸が手にあるものを恐る恐る確認する。
「!!」
新島が手をあげ、全員にBB弾を発砲させた。放たれたBB弾は3発、指の関節の部分や爪に向かって飛び、平戸を降参させた。
「グリーン隊、化学室を制圧。さっきの爆発は、化学教師の平戸が脅しでやったものと思われる。化学室のガスの元栓を開けて、電子ライターで爆発させたものと思われます。縛って、動けなくしておきました。ロープが解けても、手に激痛が走っているので動けません」
「了解、美術室に向かいブルー隊と合流して、職員室に向かう用意をしてください。もし、美術室がまだ占領されていなかったら占領してください」
その頃、ブラック隊の
松は、別になんとも思わずにトイレに行く許可出したが、これが全て狂いだす始まりだった。
枯はあまり成績が良いとは言えない学生だ。成績を上げさせる代わりに、先生に自分たちの起こそうとしていることを明かし、これまでの全ての動きを先生の側に流していたのである。よって、先生軍は誰がどこでどのようなことをしているのかを全て知っているのである。
もちろん先程の通信も傍受しており、このあと職員室に流れ込んでくるのはわかっているのである。つまり枯は、トイレに行くと見せかけて、戦線を離脱したのである。
先生軍は大急ぎで職員室の入り口をバリケードで固め、できるだけ柔らかいもので、自分の身を守ろうとしていた。
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