第2話 始まった長い1日

8時25分 全員がフル装備を取り出し、教室には内側から鍵をかけて、担任が入れないようにした。

隊は、

ブルー・ブラック・レッド・グリーン・ホワイト・情報隊レッド

に分かれる。

ひとまず、ホワイトと情報隊レッドと前嶋が放送室に向かう。


情報隊レッドは、学年での成績優秀者により結成され、情報による他の学年の扇動をねらう。

そこで最初の演説として、リーダの前嶋が放送室から放送を行う必要があるのだ。

しかし、放送を始めると先生がこちらに向かってくることが予想される。

そこで、城戸きどだ。城戸の家は、地域の祭りの出店で射的をやっており、そのおかげで、何丁か古くなった射的用の銃を、改造して、画鋲を発射しようというのである。

その改造を行ったのが、クラス一器用なくべさんである。恋愛禁止にとても反発している。


放送室は、体育館棟の2階にある。職員室からは、2分ほどで到着するところにある。ホワイト隊の5人が、放送室の入り口を張っている。

放送が始まるまで、あと2分。


各隊が、教室で装備を確認していた。この日のために用意した弾丸はおよそ1200発(BB弾が650発 NERF銃が550発)。

NERFのガトリング砲を教室の前に置き、放送室で、先生が来るのを待ち構えているのはブラック隊。

リーダーの帰還をグラウンドの木陰で待つのはブルー隊。

トランシーバーの最終確認をするレッド隊

警戒を続けるホワイト隊。

ブラック隊の背中をまもる、グリーン隊。

それぞれが準備を完了して、前嶋の宣戦布告を待っているところだった。


『ピンポンパンポーン』

放送の音である。

『生徒の皆さんおはようございます。この校則を変えたいと思ったことはありませんか?1年の前嶋です。我々1年生はこの学校をクーデターしようと思います。この考えに、賛同していただける心優しい先輩はぜひ、戦えるものを持って、校則を変えるため、学校の主要な機関を占拠していきましょう。以上1年生代表前嶋でした』

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