第33話

その7




その視線を正面の律也に固定させながら、ユウトは右手をヨーコのスカートの中へと侵攻した。



「はあ…」



たちまちヨーコは体をくゆらせ、熱い吐息を漏らしている。



「やだ~、ユウト、やけに大胆ね。ヨーコ、カレ、律也君と見つめってるよ。ユウトのアタマの中、アンタじゃなくてカレシのハダカとかじゃないの?」



チズルはミドルティーンながら、いっぱしの悪女さながらの佇まいで腰の入った嫌味を3人にまとめてぶつけた。

これをヨーコはとろんとした目で、もうべったり体が密着状態のユウトへ何ともなコトバを放った。



「あらー、そうなの?今あなたがコーフンしてるの、私のハダカじゃないの~?ショックうう~~💦」



「痛てー!」



ヨーコはわざとらしいいじけ顔で、しっかりユウトの太ももをつねっていた。



「アハハハ…、律也君…チヅルのヤツ、年下のアンタにやきもちだよ。彼女、今夜で律也君をユウトから消し去る気よ…。いいの、あなたそうなっても…?」



チヅルは”ユウトと律也の間”に、急所を得た踏み絵を突き付けた。



律也とユウト…。

この時、二人は様々な思いが渦のように純真な心とアタマを巡った。



で…、俄然、二人は共にじっと両の眼をその瞳に照らし合って、自問自答と惹かれ合った同性の同級生に目いっぱいの想いを交わし合っていた…。







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