第32話
その6
「ユウト、もうコーフンしてきたんじゃない?やっぱ、人がいるとこだと刺激あるもんね。フフ…。…これって、チヅルと律也が見てるから?それとも、チヅルはいなくてもカンケーなしとか…?」
既にほろ酔いのヨーコは隣のユウトに身をもたれて、べったりとカラダを密着させていた。
「知るか…」
ユウトは顔を紅潮させ、ややムキになってそう返したが、彼もまた、その視線は目の前の律也に固定されている。
対する 律也はその二人を…、正確には正面のカップルが展開させるエロい絵柄を見つめ返している‥。
そんな状況下であった。
で…、その律也の右となりのチヅルはというと…。
これまた、缶ビールを片手にニヤニヤしながら、律也の横顔を言わば観察していた。
***
ヨーコとチズルは、それぞれの思いで本日のメインゲストたる、河合律也を”視姦”していた…。
大げさに言えばそうなる。
その進行役は明らかヨーコだった。
早くもエッチモードに入っていた彼女は、ユウトのズボンの上から手を添え、る。
「ユウト、どうよ?」
「ああ、オレもお前のカラダ、触りたくなってきた」
「いいのよ。どこでもウェルカムよ~ん。いきなりスカートの中も可だわ、今日はね。何しろ、”特別”なお友達が来てくれてるんだもの…」
ヨーコは酒が回ってはいるのだが、その発する言葉は何とも滑舌が良く、なにしろエロく色っぽかった。
そしてそのモードは、部屋全体に充満しつつあった…。
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