好色は身を滅ぼす

【あのマークが1000個】

好色なインドラは、シャチーを王妃に持っていながら、絶え間ない色事を繰り返していた。


その相手は既婚婦人が主である。


これらの色事の中で有名なものを一つ。



◆◆◆◆◆


お相手は、七聖仙ゴータマの妻アハリヤー。


ゴータマはインドラの教師だった。


そしてアハリヤーは、ブラフマーが最初に創った女性であり、その美しさは他の全ての女性に勝っていた。


彼女が人妻だろうと構わない。

師の妻であろうと関係ない。


彼女にズッキュ~ンしたインドラは、いつか深い関係になってやろうとチャンスをうかがっていた。



「ぬう、なかなか機会が来んではないか。早くアハリヤーと深い仲になりたいのぅ……」



キュンキュン、ムラムラしながらインドラは狙っていた。

アハリヤーと二人きりになれるチャンスを今か今かと待っていた。


そして、遂にそのチャンスが訪れる。



ある日、ゴータマがいおりから離れて外出した。



「今じゃ!」



普段は入る事の出来ない庵に入り込み、インドラはアハリヤーに愛を語った。


それはもう、熱い熱い愛の誓いで。

恥ずかしくて書けないくらい、甘い甘い言葉を囁いて。


うっとりしたアハリヤーが、インドラに身を任せようとしたその時だった。



「今帰ったぞ、アハリ──」



帰宅したゴータマが見たものは、そこにいるはずのないインドラだった。

しかもアハリヤーと一緒にいる。



「インドラ!お前は師である私の妻と何をするつもりなんだ!」



「な、何って……ナニを……じゃが……」



師の問いに、ポソポソ答えるインドラ。

聞いたゴータマがぷるぷる震えた。



「お前はどこまで好色なんだ!ええい!ならば好色の焼印を押してやる!」



聖仙の呪いが発動する。



「その身体に1000個のヨーニ女性器のしるしをつけなさい!」



いや~~っ、怖い怖い!

あのマークが身体中に1000個!


インドラったら、歩くわいせつ物ですよ。

うわ~、目のやり場に困る~。



という呪いを受けた後の事。


アハリヤーとは未遂だった為、ゴータマの怒りは和らぎ、ヨーニマークは眼に変えられた。


インドラの身体中に眼が描かれているのは、こんな理由があるからなのです。

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