【下克上】

ヴァルナは最初の三神の一人である。


彼の呼気は風であり、雨を降らせて河の水を流し、生物を養う。



◆◆◆◆◆


インドラは生まれるや否や、雨を運ぶ者として主導権を取った。

だが、水を供給する為にはヴァルナ以上の努力をしなければならなかった。


その努力を経て、インドラはヴァルナの役割と長所を、徐々に取って行くのである。


そして彼は己の為に父と戦った。



「成人となる為には致し方ない事……。」



※若くても口調はそのままで行くよ~。



「父よ!我が人生のいしずえとなれ!」



「はあ!?え、ちょ、ま、いやーっ!」



いきなり向かって来た息子に成す術なく、ガシッと足首を掴まれてしまった。



「我が父ディアウスよ……。貴殿の事は一生忘れぬ……。成仏されよ……。」



クッと目頭を押さえるインドラ。



「したくないって!離せ!ふざけんな馬鹿息子!」



その言葉にかぶりを振り、父親を振り回す。



「死を恐れず受け入れるのじゃ!潔い死に様を見せてもらおうぞ!」



無茶苦茶なインドラはディアウスを地面に叩きつけ、殺害した。


母親の苦情は右から左へ……。

罪の意識はなさそうだ。



「稲妻、ゲットじゃな!」



ピッピカチュー!

違うって(笑)



ともかく、父親の武器である『稲妻』を手に入れた。



そして、この父親殺害を独立のしるしとし、神としての充分な姿を取った。


更に、その事で彼は父の継承権を確立する。

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