【その3】酔っ払いは怖い

晩酌中のブラフマー。

何があったかご機嫌です。



「ああ、今日はお酒が美味しい……。」



その美味しさに酒はどんどん進み、いつしかベロベロに酔っ払っていました。


奥様は呆れて先に就寝しましたが、それでも一人で飲み続けています。

そこへ、水を飲みに来たらしい娘が通りかかりました。



「やだ、お父さん、まだ飲んでたの?」



その問い掛けに、ヘラヘラ笑って手を振るブラフマー。

父親思いの娘さんは、呆れながらも介抱しようと駆け寄ります。



「お父さん、もう寝たら?ほら掴まって。」



肩を貸し、歩こうとしたが潰された。



「重~い、どいてよお父さん、」



でもお父さんはどきません。

それどころか……



「お前は優しくて良い子だね……。自慢の娘だよ……。愛しい愛しい私の娘……。」



うげっ、目が据わってます。

ヤバいよ娘さん。



「ち、ちょっと、お父さん!?や、やめ、いやっ」



父親の様子が尋常じゃない。


ここにいるのは──

欲望にまみれた男──


酒に溺れ、正気を失ったブラフマーが愛しい我が子を襲います。


泣き叫ぶ娘を貫いて……

己の欲望を吐き出して……


実の娘とヤっちゃった。

あ、サラスヴァティーじゃなくて本当の娘ね。



さて、この行為の事がシヴァの耳に入りました。

すぐさまブラフマーの前に現れて──



「この、変態野郎がーーっ!」



ザシュッ!


罰として首を1つ切り落とされました。




ああ、もう……

ブラフマー……変態!

近寄らないで!


っていうお話でした。

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