第25話 副会長vs会長
「失礼するわ」
いつもの用に部室で座っていると副会長が訪問してきた。
「わ〜学年一位様だ」
「あらあなたも一位と聞いたのだけど」
「いやいや、俺なんてまだまだですよ副会長と同じ土俵に立てるなんておこがましい今回は単なるまぐれですよまぐれ」
「あなたはまぐれで二度も私に勝てたというの」
「それはすごい確率ですね、万が一いやそれが二回と言うなら億が一ですよ」
「その気持ち悪い喋り方を辞めてもらっていいですか消すわよ」
怖ぇ〜よ本当に消すことができそうなところがなお怖い。
「それで今日はなんだ」
「今ここにあなた一人?」
「それ以外どう見える」
「あなたたちなら隠れて脅かしてきたりしそうだもの」
よくわかってるじゃん、それ今度やろうって言ってたぞ。特に俊が他の人も割と乗り気だったし。
「そんなこと流石にしねぇ〜よ」
「ほんとうかしら、じゃあこの横ににある段ボールは何?ちょうど人が一人入りそうな大きさね」
「ちょっとした悪巧みを、副会長には関係ないから気にしなくていいぞ」
「まぁいいわ今日はあなたに伝えたいことがあってきたの」
「なんだよ改まって」
「……あなたにこんなこというのは癪なのだけれど」
なんだその言い草は聞いてやらんぞ。
「会長と三麻の弱みを教えてほしいの」
「……は?」
「聞こえなかったのかしら会長と三麻の弱みをこの私に教えなさいと言ったのよ」
別に聞こえなかったわけじゃなくて。
「なんでだよ」
「二学期になったら前期生徒会から後期生徒になるじゃない、それでこの前会長が三麻のことを生徒会長に推薦すると言ったのよ」
「いいじゃんあいつ面白し」
俺は結構好きだけどな。
「冗談じゃないわ、あんな奴の下に付くとか死んだほうがマシよ」
ひどい言われようだな、何か恨みでも買ったのか。あいつのことだから無自覚にケンカ売ってそうなんだよな。
「じゃあ副会長が会長になればいいだろ」
「もちろんそのつもりよ」
「じゃあ大丈夫じゃん」
「三麻だけならなんとかなるのよ、ただし会長がいる場合五分と言ったところね」
「そんなに心配するほどのことか」
副会長、会長のこと結構買ってるんだな、実はすごい人なのか、いや会長の時点で凄いんだけどさ。
「それにあなたのところの俊が面白そうだから三麻に勝たせるっす、なんて言ったら私に勝ちはないわ」
それは確かにやりかねない、というか絶対にやる。
「じゃあ副会長も俊を頼れよ」
「それは私の力で勝ったわけじゃないもの私が納得いかないわ」
「じゃあ会長と不動産の弱みを握ってどうするつもりだよ」
「これはあくまで保険よ、もし私が三麻に負けたときこれで脅して生徒会長の座を譲り受けてもらうためのね」
「報酬は」
「私が生徒会長になったらあなたたちを今以上に優遇させてあげるわよ」
「生徒会長に慣れなかった場合は」
「そんなことはあなたが働きさえすれば万に一つもありえないけどいいでしょう、夏休みプールの鍵を貸してあげるわ、期間は水泳部の合宿期間中好きなことをしていいわよ、もちろん噂のことを調べたりね」
「いいだろう交渉成立だ」
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