第17話 テスト研究部
「はいっ着いたっすよここが今のテスト研究部の部室です」
「ここって生徒会長室だよな」
生徒会長室は生徒会室の隣にある個室だ、この学校の生徒会長はやけに優遇されてるよな。
「そうっす、じゃ入るっすよ〜おじゃまするっす」
俊が部屋のドアを勢いよく開ける。俊はオランダなのか。
「なんだ俊くん君かびっくりしたよ」
部屋の中には生徒会長ともう一人あれが二年生の学年三位の人かな。
「今日はお願いがあって来たんす」
「そうかとりあえず入って、それより後ろの君は誰だい」
「佐々木響っす、調査部の部長っすね」
「そうか君が歌織くんがお世話になっているね礼を言うよ」
俺の名前を聞いて二年生の子も反応した。
「なにっ響だと、貴様よくもぬけぬけと俺様の前に姿を現したな、今度こそ消し炭にしてくれわ」
なるほどこういう感じね、確かにつまらない学年一位とおもしろい学年三位だったらこっちをとるわな。ということは会長は俺や俊タイプか。
「この人は参頼三麻『さんらいさんま』ずっと三位なのでついた異名が不動のナンバースリー」
名前も三だし可哀想な人だな。
「言いにくいから不動産って呼んでいいか」
「俺も不動産って呼んでいいっすか」
「ブフッ 君、響くんだっけなかなかセンスがいいじゃないのどうだぜひ君も生徒会に入らないか」
君もってことは不動産も生徒会なのか。
「いえ遠慮します」
生徒会なんてやだよ面倒くさいし。
「そうか残念、振られてしまったね、これ俺の名刺生徒会に入りたくなったらいつでも連絡してね」
いつも名刺持ってんのかというかこのくだりをやりたいだけだろ。
「調査部といえば、新聞部の記事見たよ面白い推理だねあれは響くんが」
「そうです、でもあれは調査部みんなのおかげですよ」
「いい仲間に恵まれてるじゃないか、頑張りたまえよ」
「ありがとうございます、それより今日はかくかくしかじかで」
俺は獅王のことを話した。
「それで僕に頼って来たのか、いいよ過去問と予想問題を渡してあげよう、ただし条件がある」
条件ってなんだ生徒会に入れとかならお断りだぞ。
「ここにいる三麻に響くんが今回の定期テストでも順位が上だったら渡してやって良いだろう」
「それじゃあ今回のテストで獅王は過去問が解けないっすよ」
「おまけに今回の分だけは渡してあげよう」
「ふんっ首を洗って待ってろよ響、俺様が寝首を掻いてやる」
意味わかって使ってるのかな? なんで今から不意打ちをします気を付けてくださいって言ってんの。
「とりあえず、いつも通りにしてればいいってことだな、今回の分の問題もらったし帰ろうか俊」
「はいっす、またっすね笘居、不動産」
とまい? あぁ会長の名前か、なにはともあれ問題をもらえてよかった。
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