第6話 体育館倉庫 その2
「俊と明澄そっちはもう良いのか?」
「はいっすちょうど終わって戻るところだったっす」
「早いな、こっちも手伝ってくれ」
「もちろんっす」
「ありがとうじゃあよろしく」
「もっとシューちゃんに感謝しなさいよ〜」
「別に良いっすよ、友達じゃないっすか」
体育館の倉庫とは別に外にも倉庫がある俊と明澄にはそっちを確認してもらっていた。
「それにしても沢山道具があるっすね」
「部活の種類が多いからなそりゃその分使う道具も多くなるよな、それに昔使われてた物も保管されてるんだろ」
「そうっすね」
「あ〜これが例の跳び箱ね〜」
俺たちは跳び箱の方へ足を運ぶ。
「そうだ、八段の跳び箱が四つ、今は全部あるみたいだな」
「これが消えるんすよね」
「噂だとな」
噂はあくまで噂だ実際に起こるかどうかは分からない。
「なぁ俊このウィッフルボール専用のボールってやつどんなものか分かるか、俺初めて聞いたんだけど」
「あ〜それっすね、えっと確か形状は球体っす」
そんなことはボールってついてるから分かるんだよ。
「もっと他の特徴ないのか」
「なんかプラスチック製のボールに穴が開いてるらしいしっすよ、空気抵抗を使って変化球が投げられるって聞いたっことあるっす」
変化球? 野球みたいなスポーツなのか
「そのボールならたぶん見ましたよ」
碧と錬がトイレから帰って言った。
「どこにあった?」
「確かここに…はいこれですか」
跳び箱の一段目を外し中からボールを取り出した。
「実際に見たことがあるわけじゃないっすけどたぶんこれっす」
「よくここにあるってわかったな師匠」
「さっき隠れてたときにここの跳び箱に何か入っているのが見えたんです」
「あなたたちは〜サボってかくれんぼでもしてたんですか〜」
実際サボってだから何も言い返せない
「まぁまぁ面白い動画が手に入ったんすから良いじゃないっすか」
いいぞいいぞ俊、もっと言ってやれ
「それにしても〜なんでこんなところにあるんよ〜」
「単に置き場所がないからじゃないっすか」
「ウィッフルボール部なんて聞いたことないしこんなボール使っているところ見たことないしな、跳び箱の授業だってやってないんだからスペースの確保にちょうどよかったんじゃないか」
「それより早く終わらせましょうよ、そろそろ帰りたいです」
もうこんな時間か時間が経つの早いな。
「そうだな、響ちゃんとやれよ」
「はいはい分かってるよ」
「はい、は一回」
はいはい小学校の先生かよ
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