第3話 副会長

ガラッ


おっ誰か入って来た


「いらっしゃい…ってなんだ副会長か」


「なんだって失礼ね、時間よ、行くわよ響」


「あ〜響仕事っと言いつつ副会長とデートか?」


「羨ましいっす」


「シューちゃんには私がいるでしょ〜それともなぁに〜もしかして私よりあの女のほうが好きなの〜」


「冗談っすよ、響をからからっただけっす」


「ふ〜んそれならいいんだけど〜」


「機嫌直すっすよ帰りにケーキ買ってあげるから」


「ほんとう〜私フルーツが沢山入ってるのがいいな〜」


「わかったっすよ」


「なぁイチャイチャするなら二人きりの時にしてくんない」


「響、話してないで早くついて来なさい」


「はい、じゃあ四人よろしくな」




「はぁ今日は何箇所だ?」


「今日は美術部、吹奏楽部、園芸部、文芸部の四箇所ね」


 この学校は部活動が盛んで現在部活、同好会を合わせるととんでもない数になる。

 そのため教員が不足するためこうして生徒会が部活動の見回りをすることになっている。


「まずは美術部から行きましょうか」


 副会長は同じ二年生で黒髪ロング、美少女という見るからにお嬢様っ感じがする。


「なぁこれ俺必要か?別に一人でもできるだろ」


「いえ、二人組で見回る決まりとなっているます、それに部活動協定を結んだのを忘れたのですか?」


 部活動協定は部活動、同好会、委員会にルールを定めて協力し合うというこの学校独自の制度だ。

 そして調査部を創設する時に調査部は生徒会直属の部としてサポートをすることになった。

 代わりに生徒会室に保管された資料を見ることができたりと何かと優遇させてもらえることになっている。

 他にも調査部は新聞部やパソコン部などと協定を結んでいる。

 碧が使っているパソコンはパソコン部から譲ってもらったものだ。

 別に必須ではないが協定を結んだほうが何かと便利だ。


「美術部はどこも問題はないようね、さあ次は音楽室に行くわよ」


「はいはい」


 副会長は去年から生徒会に入っている、調査部を創設する時に世話になり、そこから組まされることが多くなった。


「ここも問題ないわ次行くわよ」


「そういえばもうすぐ球技大会だよな」


 こんな時にもちゃんと情報を集めないとだよな


「そうよ、そういえばあなたたちは七不思議を追っているようね」


「そう、何か知っていることが合ったら教えて欲しい情報に齟齬がないか確認したい」


「いいわよ、って言っても私も出回っているようなことしか知らないわよ」


「それでもいいよ、とにかく今は情報が欲しい」


「分かった話すわ、でも残りの仕事を片付けてからでいいかしら、今は仕事中よ集中しなさい」


 こういうところはさすが副会長だよな






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