第2話 

____ 待て待て。なんで身体が中学生並みの大きさのカブトムシになってるんだ。....もしかして、俺が期待していた異世界転生って奴か。思ってたのと違うな....いやだとしてもなんでカブトムシ??......というか、寝ただけで転生なんてありえない。..............恐らく夢なのだろう。空気とか視界が妙にリアルな気がするけど...


「.......困ったな。」


路地裏から出るとそこは近未来な世界。転生した世界はもっとファンタジーで都市とか栄えてない童話とかでよくある奴じゃないのか.....人々らしきこの大衆の衣装を見ても大してこちらの世界とは変わらない.....どうなってんだこれ。


「そういやこの前の戦い見た!?」


「いやー、あつかったね、ドリルの因子使い!!あの戦法だれも考えれねーよ、」


「あー.....イケメンの因子が欲しいぜ.....」


路地から出て見ると辺り一面‘因子‘という単語が飛び交っている。なんだそりゃ.....この世界の能力みたいなものか?...ま、そのうちわかるかもな。…さて、それ以前に住む場所はどうすりゃいいのか....正直路地裏でいい気もするが...長持ちはしないだろう。そう頭を悩ませていると何かがぶつかったような気がした。....あれ、なんだこのデカイ影____


「 あ``? 」


そこには巨体で作業服を着たサイがそこにいた。(まずいまずいまずい.....サイ!?いやそれ以前に...でかすぎだろ!!!このままじゃ潰されるって.....!!)!焦りを感じながらも逃げ道を探していたが


「 おいおい。このちっちぇえ角が当たったぞ。....あーあ。こりゃ責任もって俺にボコボコにされるしかねえよな? 」


自分よりでかいであろうサイの角はこちらに向けられこちらの角と合わせたきた...だが自分は過信していた。転生したら無双できるものだと...通行人が見てるから引けないのもあるが、....立ち向かうことにした逃げることを選ばなかった加藤かとうは後々に後悔していた。


「 おい、サイ野郎。俺がお前をぶっ倒し 」


_____ドゴンッ


鈍い音があたりに響く。トラックにはねられた...?視界がゆっくりで気付いてないせいか痛みも感じない。(......あれ、今何が起こった...???)そう、加藤はケンカで負けたことしかない、そしてスペックの低い身体が敗因とであった。まあそうか....無双するのは努力した奴だけか。飛んで行く身体はそのまま壁に激突する.....と思われたが。


「 ふうっ、間に合った.... 」


どこかで聞いたことのある声で....ああ、今にも中原なかはらって感じの....それに動物の毛並みも人のような手の感触を感じた。ゆっくりと目を相手の顔へと向ける。


「誰か知らないけど大丈夫?」


_____既視感のあるチーターのような人だった。


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因子転生 とかげ @K__aeru

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