ぜんぶ知ってるめだか

君のことが好きだとのたまったわたしは

いつのまにか自分のことが大嫌いになっていることに気づいた。

ガラケーを開くようにノスタルジックにはなれない。だってわたしたちは知っちゃったんだもん。その昔っていうのはわたしたちの心が特別を感じられないと受け取れないことなんだって。

世界はまわりますからね、これ、覚えておいてください、と言った教師は元気でしょうか?まだずっと理科室で一年限りのメダカを、3年生のために育てているんでしょうか。ばかみたい。私の一言であんなに怒り散らしたのに。

またギターの音が鳴る、これも阿呆みたい。何度同じ音楽を繰り返せば気が済むの。好きだから聞いてるわけじゃないの、これ以外にマシなものがないってこと。私の人生みたい?って言ったやつはいまから喉に釘を刺してあげるから並んで、神聖な気持ちをぜひ、忘れないようにね。

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