敵である神様

神様が君に注ぎ込む、聖水、誰もが望んでいるんだ、この天国からの、逃亡。

神は、私は望まれて当然と思っているが、人と形が似ている以上、ギブアンドテイクの関係であるのを、忘れてはいけないよな。

優しさの中で眠りたいと泣いたのは、きっと君ではなく、神様の方だったのに、いつのまにか君のせいにされた挙句、りんごを食べたのは君だとか言ってさ。蛇を作ったのは神様でしょうと、君は言うことを許されなかったんだよね。僕ならもっと、もっと優しくしてあげられるよ。

君が嫌なことは無理強いしないし、その羽がなくなっても愛し続けることができる。

そしてなにより、神様みたいに、君の心の花を摘むようなことを、僕はしないだろう。

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