第4話 霊的な可能性

5月8日


「五月七日


今日は悪い夢を見た。切られたような痛みを感じた。最近は悪い夢を見るのが多い。もう続かないでほしい。」


と書いてあった。確定だ。リンクしているのはこれで分かった。だけどこの後どうすればいいんだろう?「とりあえずあいつに共有するか。」そう思い家を出た。

青い空、白い雲。お手本のような晴れである。暑くはないけど眩しい。いい天気なのはいいことだけどね。

電車に揺られて学校に着いた。


「おはよう。」私はそう言った。

「おはよう!」そう返された。

「いきなりで悪いけど日記の件を話させてほしい。」

「おう。」

「リンクの件だが多分してる。シュレッダーにかけたんだけど日記を見てほしい。」

「戻ってきているな。で、内容は……」五月七日の日記を見ている。

「おお…すごいな…」そう続けている。

「これでリンクしているのが分かったわけだが、どうしようかこの後。」

「そうそう、それに関してなんだけど多分霊的現象なんじゃないかな?」

「ありえないと思うんだけど。幽霊なんていない。」

「日記が戻ってきた時点でそういう類のものを普通疑うと思うんだが…まあいい。で、仮にそうだったら神社でお祓いして処分すればいいと思うんだよ。」

「確かに。いや、でも幽霊なんて…」

「物は試しだ!一回やってみようぜ!な。」

「まあ、そうだね。やってみようか」


私たちは放課後近くの神社に行った。神社に頼んで30分でお祓いしてもらった。

「これで終わればいいんだけど…」私はそう呟いた。

「まあ、そうだな。もし無理でも別の方法を考えるだけだけどな。」

「もし戻ってきたら一生懸命、次の対策を考えるか…」


5月9日


「五月八日


まだ五月なのになぜか最高気温が三十五度を超えた。正直信じられない。」


日記が戻ってきてる……

霊的なものではなかったか。まあそりゃあそうか。

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