第2話 始まり
5月5日
昨日はかなり奇妙な出来事があったな…まあ、今日は何もない平穏な一日だといいが。そう思い引き出しを開けた。「良かった、今日は無いな」そう安堵した。「昨日燃やした甲斐があったというものだろう」そう思ったのもつかの間、本棚に昨日の日記を見つけた。「は?」頼りの無い声が出た。それはそうだろう、燃やしたはずのものがそこにあるのだから。恐る恐る開いてみると昨日書いてなかったはずの日付の日記がる。読んでみるとこう書いてあった。
「五月四日
今日は悪い夢をみた。何かは忘れたけど悪い夢だ。正直今日は起きたことに安堵した。いつもはこんなことはないのにね。でも、今日は一ついいことがあった。それは……」
ここで日記は終わっていた。
「悪夢か」そう呟いた。正直何を見たのかは興味がないが途中で途切れているのが気になる。それ以前にこの日記のことが気になるが。確か友達がこんな感じ話に詳しかったような……明日学校で聞いてみるか。
5月6日
「ピピピ、ピピピ」目覚ましの音がなった。リビングに行って母が用意してくれた朝ご飯を食べた。「今日もありがとう、母さん」そう母に言った。学校に行く前に日記を開いてみた。
「五月五日
なにもなかった。」
四月二十七日の日記と似ている。
学校について私の近くに座っている友達に日記のことを相談してみた。
「おはよう」そう挨拶した。
「おはよう!」元気よく返された。
「一昨日こんな日記を見つけたんだけど…」
「なんだその古そうな日記」
「分からないんだ。突然机の引き出しの中に置いてあったんだ。燃やしても次の日
には戻っているし。こういうの詳しいだろ?何か知っているか?」
「う~ん。分からん!!確かにこういうのは好きだし多少詳しい、が日記に関してのものは聞いたことが無い。」
「マジか…」
「大マジだ。まあ、家に帰って調べてみるよ。何かわかるかもだし。」
「マジで助かる。ありがとう。」
「いいってことよ!」
学校が終わって部屋に戻った。正直日記のことは気になるが考えていても仕方ない。調べてくれるって言ってくれたしそれまで待つか。
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