第13話

×××は、○○とはよく喋ってた。

○○って、明るいキャラでみんなに好かれてるけど、たまにめちゃくちゃ静かになるときがある。

×××と一緒にいるときに、そういう空気になることが多かった。


文化祭のときも、教室でふたりでギター弾いてたとき、

周りは盛り上がってたけど、あのふたりだけ世界が違うみたいだった。


誰も突っ込めない空気、っていうか。

「付き合ってんの?」って聞ける雰囲気じゃない。

だけど何もないとも言い切れない。


×××はたぶん、○○の気持ちに気づいてたと思う。

でも、あいつってそういうのから一歩引いて笑ってるタイプだから、

ちゃんと向き合ったりはしなかったんじゃないかな。


それが、見てて一番もやもやした。

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