朝鮮篇 第3話 光の継くもの
「光になれ…」
「彼らのように」
「私たちに…できるのか?」
荒木は息も絶え絶えで、今にも息が止まりそうだった。
「できる。必ず」
「自分たちを信じて」
「目を閉じて、自分の体が虚無となり、意識が光と共にあると想像する」
「は?誰にわかるって言うの?」
「簡単に言えば座禅だ。そうだろ?」
「…似ている」
「なら簡単だ。試したことがある」
彼は目を閉じ、平静な状態に入り始めた。
「ねえ…金城さん?」
「無駄だ。彼女はもう応えない」
「あなたも試してみて」
「おう…わかった…」
二人は目を閉じ、瞑想に尽力した。すると、体が光へと変わり始め、粒子が風に散り、苦戦中の巨人の体内に入っていった。
「…君たち?」
「ふう…成功した」
「意外と簡単ね!」
エネルギーが流れ込むと、彼の両腕も変化した。
左手の肩には龍のような角が生え、右手の肩には虎のような粗い肌と一つの牙が突き出た。
金色に輝く巨人が、大地に屹立した。
胸の鎧も、いつの間にかより華やかに、より豪華に、より…輝かしくなっていた。
金色にきらめく…
「クリス?どうして来たの?」
「アメリカの方も平和だから、まあ、駆けつけたんだ」
「この役立たずは俺が処理する、急いで!」
私たちはお互いを見て、うなずいた。
「行くよ…」
彼は両手をまっすぐに伸ばし、怪獣の腹へ一直線に突進した。
「くそ…持ち上がらない」
「さすが新型…すごいな」
目の前の怪獣は…溶岩のような肌をし、スライムのような体躯の巨人だ。
こう表現するしかない。生物とはとても言えない。
ただ岩漿に付着した魂に過ぎない。
「触れた瞬間、手が灼熱の溶岩に覆われた。普通なら骨まで溶けるが、魔力の加護で火傷程度で済んだ」
「だが…この火傷も、本能的に手を離すには十分だ」
「熱い…」
「近接戦は無理そうだな…」
「能力のすべてを接近戦に注いだというのに」
「仕方なく、両手を合わせ、変身器から光線を放った」
「だが、彼の全身の肌は火山のように硬く、それ以上だ」
「水流がプールサイドに当たるように、光さえ闇を通り抜けられない」
「關鍵は、この怪物に口がなく、全身に弱点らしい弱点がないことだ」
「…どうやって山と戦えばいい?爆薬も効かないのに」
「彼は襲い来る巨大な手のひらをかわした。岩の特性上、動きは遅く、回避は容易い」
「ただ…」
「見渡す限り倒壊した高層ビル、エンパイアステートビルさえも危機に瀕している」
「…時間はない」
「だがその時、彼は空の雲を見上げた」
「まるで…ロケットの発射軌道のようだ」
「…そうだ」
「多少のリスクはあるが、根元から引き抜ければ…」
「彼は危険を冒してその足元へ向かった。幸い、ぬるぬるした足にも境界線はあった」
「唯一の問題は、持ち上げるのが難しいことだ」
「だが…あの形態を使えば」
「彼にできるなら…なぜ俺にできない」
「両手を胸の前で交差させ、全身が光り輝いた」
「光を使って…あの神々しい巨人の姿を形作る」
「そしてその時、一体の巨人が俺の体内から現れた」
「手を伸ばすと、もう手はトラックほどの大きさになっていた。そして、輝いていた」
「あの怪物を見ると、もう俺と同じくらいの高さだった」
「だが…副作用として。立っているだけで、どこかおかしい。とても疲れる感じがする」
「輝くにもエネルギーが必要なようだ…」
「速戦速決だ」
「俺は彼の両手を掴み、地面から引き離した。地面に残された瓦礫とコンクリートだらけの穴を見て、心は安らかになった」
「次は、二度と戻ってこない場所へ投げ飛ばそう」
「温度が下がり続け、また上がり続ける。青い空が次第に真っ暗に変わる」
「これが…宇宙か…」
「アポロ計画はこんなに苦労したのに、偽物だなんて疑われるなんて」
「振り返ると、青い球体が見える。これが私たちだ。この小さな点の上で、愛する人も、憎む人も、知っている人も、よく知らない人も、聞いたことのある人も、すべての人々が、誰であれ、ここで人生を過ごしている。私たちのすべての喜びと苦しみ、悲しみと別れ、数え切れない自慢の宗教、思想体系、経済学の教義、すべての狩人や征服者、すべての勇士や臆病者、すべての文明の創設者や破壊者、すべての王や農民、恋に落ちた若いカップル、すべての親、希望に満ちた子供たち、発明家や探検家、すべての精神的指導者、すべての腐った政治家、すべての『スーパースター』、すべての『最高指導者』、人類史上の聖人や罪人…私たちのすべてが、陽光の中に浮かぶ一粒の塵の上に存在している」
「…人類はこの数千年、いったい何をしていたんだ…」
「地球の重力から離れたのを感じると、力を込めて、ずっと無表情だったそれを投げ飛ばした」
「この物体は…最後まで少しの表情も見せなかった…」
「生物というより、機械のようだ…」
「…まあいい、もう構うな」
「傍らの魔法少女も、似たような機械を連れてきた」
「巨大なロボットのような怪物だ。分裂し、絶えず再構築する」
「彼は生きながらにして、それと宇宙空間まで戦い続けたのか…」
「なんて根性だ」
「俺は突進して頭部を掴み、まっすぐ太陽へ投げ込んだ」
「体も太陽へと飛んでいったが、どうやら戻ってくるだけの動力は完全に失われたようだ」
「太陽の引力は、俺の腕力より強いはずだ」
「もう大丈夫だ」
「…ありがとう」
「だが…俺もほとんど力尽きた」
「多分…安全に地面に戻れるのが精一杯だ」
「俺は急降下して地面へ着き、ニューヨークのエンパイアステートビルの屋上に座り、眼下の街を見下ろした」
「瓦礫が広がり、死の気配が漂う。だが…多くはないが、それでも希望の息吹が感じられる」
「これで十分だ。これで十分だ…」
俺はついに耐えきれず、後ろに仰向けに倒れ、気を失った
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