朝鮮篇 第1話 星に愛をこめて

(教室の片隅で)

「賢二、また本読んでるの?運動でもしたら?見てよその細さ」

「もう、ほっときなよよ。変人だし」


若者たちが彼を蹴り、去っていく。今日はクラス対抗の試合だ。こんな奴に構っている暇はない。


彼は生物学の教科書を抱え、密かに誓う。

「必ず強くなる。証明してやる」

「俺こそが最強だ。俺こそが正しい」

「究極の生物…俺が創ってやる」


---

(寒い朝、布団の中で)

「何?」


凍えるような寒さの中、震えながらスマホのニュースを開くと、とんでもない速報が飛び込んできた。第三次世界大戦もあり得るような話だ。


北朝鮮が突然日本に宣戦布告した。そう、日本国に対してだ。

「…国際ルールを破る根性がどこにあるのか知らないけど…」


しかし同時に、北朝鮮地下の魔力反応が急激に上昇している!

「ああ…なるほど…見てよ」

画面をエンプに見せ、状況を説明する。

「…まさか」


通常兵器が改造生物兵器、特に怪獣級の相手に通用するわけがない。


今、私は善子の体の中にいる。彼があの体でテストをしたいと言うからだ。

変な響きだけど…多分大丈夫だ。彼はそんな奴じゃない。


だがこのニュースは、真っ先に彼に伝えた。


「今どこ?」

「シベリアさ。天然の実験場だよ。どうした?」

「ニュース見た?」

「ニュース?何だい?」

「北朝鮮が日本に宣戦布告!もうミサイル発射したよ!」

「え?まさか!」


話している間に、新たなニュースが飛び込む。

良いニュース:全弾迎撃された。悪いニュース:多分迎撃ミサイルを消耗させるための囮だ。

「北朝鮮が核保有国ってのを忘れるなよ」と冷たく言う。

「…発射施設を破壊するしかない」

「今向かう。体、戻そうか?」

「その時でいいよ」


彼とほぼ同時に北朝鮮に到着。人型目標に対して、北朝鮮の防空システムは反応できない。高感度システムが反応しても、簡単にエネルギー砲で撃ち落とされる。

「まあ、当たったところで俺たちの防御力なら問題ないけどな…」


だが…

「遅すぎた…」


がらんどうの発射井戸を見て、絶望に陥る。


しかし…その時、ニュースが流れた。

「緊急!魔法少女が北朝鮮ミサイルを撃墜!人類の守護者が国を守った!」


ぼやけた映像に映るのは、見覚えのある姿だった。


---


前陣子還傳出來福島核電站的輻射一夜間全部消失。。。應該也是他們所為了。

(前回、福島原発の放射能が一夜で消失した噂も…彼らの仕業だろう)

畢竟要是政府所為的話應該第一時間公布的。。。這科技劃時代了屬於是。

(政府の仕業なら即公表するはず…画期的な技術だ)

也就是說。。。只能是超自然力量所為。

(つまり…超常の力によるものとしか)

而那麼剛好,我們都認識這麼個存在。

(そしてちょうどよく、我々はそんな存在を知っている)


---


當時太郎處理的方式,傳遍了整個魔法少女圈。

(あの時太郎が処理した方法は、魔法少女界隈に広まった)

但,不是所有人都可以飛那麼遠。

(だが、全員がそんな遠くまで飛べるわけではない)

所以,現在近地軌道堆滿了怪獸的屍體。不少衛星都感覺到異樣。

(そのため、現在低軌道は怪獣の死体で溢れている。多くの衛星が異常を感知している)

還好絕大部分都是新聞和通訊衛星。。。沒有搭載攝像頭。。。不然大家的身份就都曝光了。

(幸いほとんどがニュースと通信衛星…カメラ非搭載…でなければ正体がバレていた)

面對難以處理的敵人,這樣子扔掉就好了。

(処理しにくい敵は、こうして捨てればいい)

反正真空裡,他們遲早會死的。不是窒息,就是體內壓力過大爆炸。

(宇宙空間では、いずれ窒息か体内圧力で爆発する)


もちろん私たちの戦いはそうはならなかった。普通に数回殴り、光線を放つだけで、ゴリラとタコを倒した。あっという間だ。

「量産型は手抜きか…それとも俺たちを舐めてるのか?」

だがその時、終末の光景を目にした。

ミサイルだ。無数のミサイル。数えきれないほどのミサイルが我が郷土を襲おうとしている。


迷わず、疲労困憊でも魔力を双手に集中し、シールドを張る準備をする。

「いける…まだ…」


だがその時、巨大な魔法のシールドが空を覆った。

「…こんなことできるのは、あいつだけだ」


シールド上でミサイルが灰のように爆発する。死の足音は、生き延びた慶祝の花火音へと変わる。

「成功した?」


煙が散ると、シールドも限界に近づいていた。

黄金のエネルギーが消える瞬間、私は代わりに双手を胸の前で組み、独門の技を放つ。

「バルスペル光線!」


…考えるまでもない。黒幕がどこにいるか、怪獣の源がどこか、明らかだ。

二人は躊躇なく北朝鮮へ向かって飛び立つ。

「他のやつは追ってきてない…疲れ切ったか…」

「だがな…休むのは事件が終わってからだ」

たとえ…命を代償にしても。


---


「エンプ、ここか?」

「ああ…まずは体を戻した方が…」

「あ…」

目を閉じ、無事に体を戻した。


これは…洞窟に岩の扉がついている。衛星では検知しにくいが、肉眼では明らかだ。

「…間違いない…全球で唯一の反応はここだ」

「お前の体のものと完全に一致する、同じ技術だ」

「ならば…」

「北朝鮮の支援を受けてるんだろう…事後、国連に報告する」

「こんな独裁政権、特に貧困な国は、一敗地にまみれれば崩壊する。民衆は政権の脆弱さに気づき、支持を失うのは自然なことだ」

「他に害をなすことはないだろう。これだけがせめてもの救いだ」


その時、荒木から電話がかかってきた。

「もしもし?」

(洞窟内で緊迫した空気が漂う)


「もしもし?世界中で突然怪獣が出現し始めた。エンプから聞いた話だと、北朝鮮の科学者が開発した怪獣が地底から一斉に現れたらしい」

「考えてみれば、俺たちの足止めが目的だな」

「くそっ…」

「まずはお前たちが戦え。俺たちは後から合流する」


---

「…探し回ってたのに、自分から現れるとはな」

「ああ、こんにちは」


白い実験服を着た痩せた男が、研究機器から振り返り、不気味な眼差しでまっすぐこちらを見つめる。


「わ…怖い」

「こういう不気味なの苦手なんだよ」


善子が私の肘を突く:「あらあら、そんなに臆病なの?私の方が度胸あるわね…」


「ご挨拶が遅れました。芹澤賢二と申します。ここの責任者です」彼は突然そう言い添えた。


「間違いない。彼だ」

「彼の体から…あの技術の臭いがする」


「ああ…魔法少女と実験体ですか…」

「計画もこの段階まで来ました。あなたたちはもう用済みです」

「可能性は確認し尽くしました。そろそろ退場していただきましょう」


「ずっと聞きたかったの」善子が一語一語強調しながら言う。

「あの魂転換機を発明した目的は、いったい何なの」


「明白なことを隠すつもりはありません。お話ししましょう」

「私の設計を完成させるため、大量の魂エネルギーが必要でした」

「あの機械は試作機です。魂理論の実験用でした」


「…結局何がしたいの?全然理解できない」

「私は生物を創りたい。最強の生物を」

「人間の肉体があまりにも脆弱だとは思いませんか?」

「少しの火でも死に、水没しても死に、脱水でも死に、水中毒でも死に、核辐射など一触即死です」

「地球を離れるには、こんな体は脆すぎる」


「宇宙船を開発するより、新しいものを創った方が早い」

「ちょうどいいことに…ラライエという組織が接触してきました。資金と技術を提供すると。ですが、実験体がまだ足りない」


「…だから北朝鮮を選んだの?」

「条件はその生物を軍事利用することでした。ですが私は独自の計画を持っています」


話しているうちに、善子はもう我慢できなくなっていた。

「計画とは…」


彼は突然自分の胸に手を突き入れ、かき回すように動かす。すると全身の毛穴、すべての細胞が変化し始めた。


全身が黒く焦炭の上に石油を流したようになり、両肩には角のようなものが生えた。顔は明王のようでも阿修羅のようでもあり、手足は悪魔のように変貌し、足先は鋭く尖っている。


「最強の生物は、私自身であればよい」

「そうすれば、誰も私を弄ばなくなる」


彼は首を回し、変化したばかりの筋骨をほぐすように動かす。


私たちも戦闘態勢を取る。緊張が走る。


「彼らもバカじゃないだろ?知ってるはずだ」

「知っていてもどうしよう?彼らに私を止める力はない」

「彼らが私を必要としているのだ。私の研究、私の才能を。逆ではない」


「ご存知の通り、私は常に準備をしてきた」

「だから無数のシミュレーションを重ねてきた。想定外の事態に備えてね」

「そしてシミュレーションでは、君たちは私に勝てない。覚えておけ、すべての魔法少女のデータは私のものだ。そして君の技術も元は私のものだ」

「対抗手段がないわけがないだろう?」


彼は煙霧弾を投げつけた。善子は平気そうだが、私は…とても眩暈がする。

「そして…全身の皮膚が火傷したように熱い」

「どういうことだ…」


「これは君専用の毒ガスだ。予備手段はあると言っただろう」


その時、金城が遥々駆けつけてきた。

「…援軍か?」

「大丈夫か?」


彼は手のひらを私に向け、優しい光を放つ。

「…ありがとう」

「これも治療光線の一種なんだな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る