第2話

「ほい!到着、っと」


どうやって抜けて来たかって?それゃあれよ、突っ走って来ただけよ。

こう、ビュー!っと真っ直ぐにさぁ。

まっ、そんな話はどうでも良いじゃねぇか。

それよりも!実際に見る城壁ってのは迫力が違うねぇ。

東京タワーって程じゃないが、高層ビルには届きそうなんじゃないか?

んで、ここからどうやって入るかって話なんだけどさ。

いま俺、金も身分証も持ってないんだよね。

改めて思うけど、神様、全然優しくない!

思わず叫んだ所で通りかかる馬車。

運が良かったね。これで中に入れるってもんよ。

何故か御者にやたらビビられたが、俺の巧みな話術を用いれば問題なし!

異世界ならではの馬車の揺れに尻を痛めたが無事に中に入ることが出来たって訳よ。

馬車ん中で聞いたがこの町はイノビーっつう名前らしい。

木と石を組み合わせた建物が特徴で、その技術を使用した工芸品が人気とのことだ。

で、俺がここで何をするのかと言うと………ずばり!冒険者登録!!

異世界と言えばこれよ!これをしなきゃ始まらない!!

命が惜しくないのかって?んなもん欲しきれゃあくれてやるってもんよ!

俺は命より夢を求める冒険者。どう?カッコ良くない?


てな訳で!いざ!冒険者ギルドへレッツゴー!

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