第14話 もういいよ

「俺の夕飯はどうすんの? 帰ってくるって言ってたさぁ」


「ごめん、疲れてしまって」


スタバの駐車場で、今日は泊まってくると夫へラインしたら、すぐに電話がかかってきた。


「それなら、最初からそうしろって」


「ごめん」


まさか車好きの彼は、ここの駐車場にはいないだろう。


夫へ謝りながらも、窓越しに辺りを見渡す。


土曜日の夕方ということもあり、駐車場は満車に近い。


一台ずつ見ていくけれど、でも、私は彼がどんな車に乗っているか、知らない。


「聞いてる?」


「ごめん、何?」


もういいよ、と言われるのだろうと思った瞬間、


「もういいよ」


と聞こえ、電話が切られた。


3回、私は謝った。


普段食べないのに、私に作る気力がない時に限って「夕飯は?」と夫が言ってくる法則だな、とぼんやり思った。







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