第7話: 文化祭当日! メイド服でトイレパニック!
文化祭当日、学校は生徒や保護者で大盛況。ハルカたちのクラスのメイド喫茶も、開店早々から大行列ができていた。教室はピンクと白のフリルで飾られ、手作りの看板には「メイド喫茶☆ようこそ、ご主人様!」と可愛らしい文字が書かれている。ハルカはフリフリのメイド服に身を包み、緊張しながらも頑張って接客していた。
「いらっしゃいませ、ご主人様! メニューはこちらです!」
ハルカはぎこちない笑顔でトレイを持ち、客席を回る。メイド服のカチューシャが少しズレてしまい、フリルのスカートが動きにくいせいで、何度もつまずきそうになる。クラスメイトたちが「ハルカ、似合うじゃん!」「メイド服、意外と可愛い!」とからかう中、彼女は顔を赤くして反撃。
「可愛くない! 恥ずかしい! こんなの着てたら、絶対何かやらかすって!」
「やらかすって…ハルカ、トイレパニックのこと?」
後ろで抹茶ラテを作っていたミキがニヤニヤしながら絡んできた。ハルカは「ミキ、黙れ! 今日は絶対パニックしない!」と叫ぶが、その直後、抹茶ラテを運んでいる途中で客の注文を間違えてしまう。
「抹茶ラテ、2つ…あれ、3つ!? うわっ、トレイが…!」
ハルカが慌ててトレイを支えようとするが、バランスを崩して抹茶ラテを1杯こぼしてしまう。客席の生徒が「うわっ、冷たい!」と叫び、クラスメイトたちが「ハルカ、ドジった!」「メイド失格!」と笑う。
「ごめんなさい! すぐ拭きます!」
ハルカは真っ赤になって謝りながら、急いでカウンターに戻る。ミキが「ハルカ、抹茶ラテこぼすメイド、最高! 動画撮っちゃった!」と笑いながらスマホを構える。
「ミキ、消して! 私のメイド人生、始まったばかりなのに!」
ハルカが叫ぶ中、カウンターで抹茶ラテを補充しているケントが呆れた顔で振り返る。「佐藤、落ち着け。メイドなんだから、ちゃんとやれ」
「ケント、簡単に言うけど…! メイド服、動きにくいんだから!」
ハルカは文句を言いながらも、抹茶ラテを手に再び接客へ。そんな中、抹茶ラテを飲みすぎたせいで、彼女の膀胱がピンチに。ハルカの顔が一変した。
「うっ…! やばい…! トイレ…! メイド服でパニックは恥ずかしすぎる!」
ハルカは膝をガクガクさせながら、トレイを置いて仮設トイレに猛ダッシュ。文化祭の校庭には仮設トイレがいくつか設置されているが、どこも人で賑わっている。ハルカは「トイレの神様、文化祭でも試練なの!?」と叫びながら、なんとか空いているトイレを見つけて駆け込む。
だが、運悪くドアが故障してしまい、ハルカはトイレの中に閉じ込められてしまう。
「うそ!? ドアが開かない! 助けてー! 膀胱爆発するー!」
ハルカの叫び声が仮設トイレの外まで響き、近くにいたクラスメイトたちが「ハルカ、またトイレパニック!?」「メイド服で閉じ込められた!?」と笑いながら集まってくる。ミキが「ハルカ、メイドパニック最高! 動画撮っちゃうよ!」と叫び、ハルカは「ミキ、助けて! 動画撮ってる場合じゃない!」と絶叫。
そこへ、客席から戻ってきたケントがハルカの叫び声を聞きつける。「佐藤、またか…」とため息をつきながら、仮設トイレに近づく。
「佐藤、落ち着け! ドア、開けるから待ってろ!」
「ケント、命の恩人! 早くー! 膀胱が…!」
ケントはドアを蹴破り、なんとかハルカを救出。しかし、ドアが開いた瞬間、ハルカがメイド服で「ご主人様、いかがですか?」と練習ポーズを決めていたところを見てしまい、二人とも真っ赤に。
「何やってんだ、バカ!」
「見ないで! ケントのバカー! メイドポーズ、見ないで!」
ハルカは顔を真っ赤にして叫び、ケントも「見たくなかった…!」とそっぽを向く。外で見ていたミキが大爆笑しながら叫ぶ。
「ハルカ、ケントとメイドデート! メイドポーズ披露とか、ラブコメじゃん!」
「デートじゃない! ミキ、黙れ! トイレパニックのせいだもん!」
クラスメイトたちも「ハルカ、メイドポーズ最高!」「ケント、ヒーロー!」「メイド喫茶の名シーン!」と囃し立て、文化祭の校庭は笑い声でいっぱいに。ハルカは「うう…恥ずかしい…」と呟きながら、なんとかトイレを済ませて教室に戻る。
メイド喫茶に戻ったハルカは、ケントに感謝を伝える。「ケント、助けてくれてありがと…。メイド服、パニックしちゃった…」
「ったく、バカだな。次はお前が自分でなんとかしろよ」
ケントはそっぽを向いて呟くが、ミキが「ハルカ、ケントにデレデレ! メイドデートで恋のフラグ立ったね!」とからかう。
「違うー! ただのクラスメイト! ミキ、黙れー!」
ハルカの叫び声に、教室は再び笑い声でいっぱい。メイド喫茶は大盛況のまま続き、文化祭はクラスメイトの賑やかな笑い声で進んでいく。
その後、ハルカは休憩時間に校庭のベンチで一息つきながら呟いた。「メイド服、恥ずかしかったけど…楽しかった…。ケント、いつも助けてくれてありがと…」
ミキが「ハルカ、次はメイド服でトイレパニック期待してるよ!」と笑いながら言うと、ハルカは「もうパニックしない!」と叫び返す。文化祭は、クラスの笑い声と共に賑やかに幕を閉じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます