第6話: 文化祭準備! トイレットペーパー泥棒の再来
修学旅行から戻ったハルカたちのクラスは、文化祭の準備で大忙しだった。教室には段ボールや装飾用の紙が散乱し、クラスメイトたちがワイワイと作業に励んでいる。ハルカたちのクラスは「メイド喫茶」を企画することになり、女子たちはメイド服の試着を始めていた。
「フリフリのメイド服、絶対ムリ! 私がこんなの着たら、笑いものじゃん!」
ハルカは手に持ったメイド服を見て、顔を真っ赤にして大暴れ。フリルたっぷりのスカートとカチューシャを手に持つ彼女の姿に、クラスメイトたちが「ハルカ、可愛いじゃん!」「似合うって!」とからかう。
「可愛くない! 恥ずかしい! こんなの着てトイレ行ったら、パニック確定!」
ハルカが叫ぶと、隣で装飾用の看板を作っていたケントが冷ややかな目で振り返る。
「佐藤、うるさい。クラスの出し物、決まったんだから着ろ」
「ケント、簡単に言うけど…! メイド服でトイレパニックなんて、絶対嫌! ケントが執事やればいいじゃん!」
「俺が似合うわけないだろ。バカか」
ケントの冷静なツッコミに、後ろで装飾用の紙を切っていたミキがニヤニヤしながら絡んできた。
「ケント、執事似合うよ! ハルカのご主人様になってよ! メイド服でトイレパニックするハルカ、絶対面白いって!」
「黙れ、ミキ! トイレパニックしないもん! ケント、ご主人様とかやめて!」
「誰がご主人様だ! バカ言うな!」
ハルカとケントが同時に叫び、クラスメイトたちが「仲良いなー!」「カップル成立?」と囃し立てる。ハルカは「違うー!」と叫びながら顔を真っ赤にする。
そんな賑やかな雰囲気の中、突然、教室のドアがバン! と開き、隣のクラスの生徒が慌てた様子で飛び込んできた。
「大変! 学校中のトイレットペーパーが…また盗まれた!」
「何!? 私の天敵が…!」
ハルカは目を丸くして立ち上がり、拳を握りしめる。修学旅行中に起きたトイレットペーパー泥棒事件を思い出し、彼女の闘志に火がついた。
「トイレットペーパー泥棒、再来! 絶対許さない! トイレの平和は私が守る!」
「佐藤、落ち着け。泥棒なんて、どうでもいいだろ」
ケントが呆れた顔で言うが、ハルカは「どうでもよくない! トイレットペーパーないと、私の膀胱がピンチになる!」と叫び、ミキとケントを引っ張って犯人捜しを始める。
「ミキ、ケント、行くよ! トイレの平和を取り戻す!」
「ハルカ、張り切りすぎ! でも面白そうだから行く!」
「俺を巻き込むな…ったく、めんどくさい」
ケントは渋々ついていくが、ハルカの勢いに押されてしまう。3人は校内を捜索し、体育倉庫に怪しい影を見つけ忍び込む。そこには、大量のトイレットペーパーが山積みにされていた。
「見つけた! トイレットペーパー泥棒、絶対許さない!」
ハルカが叫びながら倉庫に突入するが、その瞬間、床に仕掛けられたトラップが発動。バケツが倒れ、水がザバーッとハルカにかかる。
「うわっ! 冷たい! トラップ!? トイレットペーパー泥棒、卑怯!」
「佐藤、落ち着け! これは…後輩の仕業だな」
ケントが冷静に分析するが、ハルカは「後輩だろうが許さない! トイレの平和を…!」と叫びながら倉庫を突き進む。だが、次のトラップが発動し、ハルカとケントは狭いロッカーに閉じ込められてしまう。
「うそ!? ロッカー閉じ込められた! ケント、近い! 動かないで!」
「お前が動くな! ったく…狭い…。またトイレ行きたいとか言うなよ?」
「うっ…言おうとしてた…! 膀胱が…!」
「我慢しろ! バカ!」
ハルカの叫びでロッカーが揺れ、ミキが外から「ハルカ、ケントと密着デート! ラブコメじゃん!」と笑いながら叫ぶ。ハルカは「デートじゃない! ミキ、助けてー!」と叫び返す。
なんとかロッカーを脱出した3人は、トイレットペーパー泥棒の正体である後輩を捕まえる。後輩は「文化祭のいたずらで…!」と謝るが、ハルカは「トイレットペーパーは私の命! いたずらでも許さない!」と説教。ケントが「佐藤、やりすぎ」と呆れ、ミキが「ハルカ、トイレの平和を守るヒーローだね!」とからかう。
トイレットペーパーを取り戻したハルカは、教室に戻りながら意気込む。「トイレの平和は私が守る! 文化祭、メイド服でもパニックしない!」
「どうせまたやらかすだろ」
ケントの呟きに、ミキが「ハルカのメイドパニック、期待してるよ!」と笑い、教室は再び賑やかな雰囲気に。文化祭前日の準備は、ドタバタのまま進んでいく。
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