狂怒の果

 モッフと狂怒は白い空間で向き合いながら話している 


「なぁ、モッフ・・・あいつに・・・僕に挑む覚悟はあるか?」

 そう言いながら狂怒はQR本体を指差す


 「もちろんだ」

 モッフは真剣な眼差しで答える


 「そうか・・・」

 狂怒がフッと笑う


 その瞬間に白い空間が幼稚園へと変わっていた


 モッフは強い日差しが眩しいと感じながら1人の少年を見つめる


 「人間小さな頃に受けた物事はおとなになっても引き継がれるという・・・」

 狂怒はそう言いながら少年の横に立つ


 「この頃の僕は引っ込み思案でね・・・友達がいなかったわけじゃないんだがうまく馴染めなくてどこか苦しかったんだ・・・」

 モッフが少年に近づこうとした瞬間


 場面がパンッと変わる

 「君は小さい頃おトイレが間に合わなかったことはあるかい?」

 モッフは急に何を言うのかと思っていると


 先程の少年が怒鳴られている様子が写った

 「いや~どうもうちの母は潔癖でね・・・・汚れというものを異常なまでに嫌悪してね・・・しょっちゅう怒鳴られたり叩かれたものだよ」

 モッフは何を見せられてるんだという感想を抱きながら狂怒の話を聞き続ける


 


 「本題とでも言うのかね・・・・普通を演じるのがいつの間にか優先されてたんだ・・・」

 狂怒がそういった瞬間にQRが目の前に現れる


 「Qさん・・・!!」

 「僕は普通です僕の家庭は普通です両親との仲は良好ですいつも元気で悩みなんてありません将来は両親のそばで働いて実家にお金を納めて介護もして恩を返していきますそして・・・」


 「Qさん・・・?」 

 「これは君たちと出会うずっと前の彼の思考だよ・・・・」

 狂怒はマリオネット《QR》を消す


 「家庭というのは子供が最初に触れる社会だ・・・その社会に狂いがあれば私が生まれる・・・・」

 狂怒は続ける

 「その狂いは今も彼の中に居座り続けてる・・・その狂いが一生つきまとう事を彼は耐えられるのかな」


 「大丈夫だ・・・・Qさんなら俺達なら」

 「ほう・・・なら見せてもらおうか・・・・と言っても本人次第だがね・・・」


 狂怒はそう言うと消えていった



 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る