白く塗りつぶされたもの 2

 沈黙を裂くようにピリピリと電子音が鳴り響いた。

 音の発信源はお尻の方だ、電子音と共に自分の尻がふるふると弱く振動して、仕方なくマコトの肩に触れていた手をそっと放した。

 マコトが無言でこちらの挙動を見守っている。尻ポケットから出した携帯電話には、コウスケを任せている介護施設の名前があった。

「施設からだ」

 思わず声に出して、マコトを見る。マコトは無言で小さく頷いただけだった。出てどうぞ、の合図らしい。そのまま、着信を受ける。

「――もしもし」

「あ、お世話になっております――」

 電話口からは聞きなれた介護士の声がした。コウスケの担当介護士で、細かなところによく気が付き、何か気づいたことがあるとすぐに連絡してくれる。認知症患者の介護に不慣れな自分たちに、あれやこれやとアドバイスをくれるのもこの人だった。

「コウスケさんが、急に子供たちに会いたいとおっしゃっていて……」

 その、介護士の声が困惑した調子で告げる。子供たち、と言う単語が一瞬何のことか理解できなくて、それが自分たちを指すのだと気づくのに数秒の時間が必要だった。

「――それで、面会時間が過ぎても大丈夫ですので、お越しいただくことはできますか?」

 状況説明の言葉の後に、面会に来いと言われる。そんな言葉を言われたのは、コウスケを預けてから初めての事だった。

「……少しお待ちください」

 自分一人ならば、その場ですぐに「行きます」と即答できたのだけれど。

 この場にはマコトがいて、マコトは携帯電話から漏れ出る介護士の声を聞いていたようだった。

「だって。マコトはどうする?」

 行ける? と。問えば、マコトの瞳はゆらゆらと小さく揺れた。

「……今、何時?」

「もうすぐ五時回る――いつの間にか結構経ってたな」

 先ほどマコトを見失った時は、まだ昼過ぎの時間だったというのに。

 随分長い時間、ガレージで過ごしてしまったようだった。マコトは「それじゃあ、大丈夫」と端的に答えた。

「一緒に行くよ」

 少し意外に思って、言葉にせずに片眉を上げて疑問を主張する。マコトは何も言わずに「まあ、たまにはいいでしょ」とそれだけを告げた。

「……まあ、行ってくれるんなら有難いけど」

 それ以上食い下がっても得られるものはなさそうで、仕方なく苦笑を返す。

 電話口に意識を戻すと、待っていてくれた介護士が「大丈夫そうでしょうか?」と念押しで聞いてきた。

「大丈夫です。実家の整理をしてまして、ここからだと早くても六時を過ぎそうです。――はい、はい、向かいますので、よろしくお願いします――」

 向かう、と告げると、電話口から明らかにほっとした声が聞こえた。時間外になりそうなので、幾つかの注意事項を受けて電話が切れる。耳元の音声が消え去ると、急にガレージが静まり返ったようで一瞬戸惑った。

「……ほんとに大丈夫だった? 明日、用事とか」

「大丈夫だって。ほら、行くならさっさと帰る準備しないと」

 マコトはからりと笑うと、身軽な動作で立ち上がる。もう怯えた様子も、悲しむ様子も、寂しい様子も感じ取れない。それに少しだけ安堵して、「ああ、うん、そうだな」と頷く。振り返ってみたガレージは、変わらず辛気臭い空気に満ちていたが、どこか湿っぽさが取れたような気もして。

「あ」

 それで、思いついて声を上げる。マコトが「何?」と問うのに答えず、靴下のままガレージへと降り立った。

 閉め切られたシャッターの隣には開閉スイッチがあって、恐る恐るボタンを動かす。小学生の頃は「危ないから」と押させてもらえなかったスイッチも、いつからか自分が押すようになって、家を出る直前までシャッターを開けるのは己の役目だった。アイコは途中からガレージに寄り憑かなくなったので、当然、家に来ていなかったマコトも然りだ。

 マコトがきょとりとした顔でこちらの様子を窺っているのを感じる。スイッチは正常に機能して、鈍い音を上げながらシャッターがゆっくりと上昇した。

 ゆっくり、ゆっくり外の空気が入り込む。溜まった埃が、ため息を吐いたような様子でふわりとガレージの中を舞った。薄暗い庭先が見える。今時期の夕方五時は、あっという間にオレンジ色の空が深くなって、紫色に、やがて黒に、夜に飲まれていくようだ。じっと外の景色を見つめていると、いつの間にか隣にやってきたマコトが「もう大分暗くなってたんだね」と呟いた。

「なんで急にシャッター開けたの?」

「いや……空気、入れ替えておこうかなって思って」

 問いかけには曖昧に答えた。マコトは少しだけ納得してなさそうな、けれども「そういうことにしてあげる」と言わんばかりの表情で、「ふうん」と答えた。最初から変わらない、素気無い返事だ。自分もそれに苦笑で答えた。

「そうだ、写真も撮っておきたいんだった」

 それで、はたと思い出す。

 首から下げたままのカメラが急に存在を主張して、ずしりと肩が重くなったようだ。マコトが何も言わないので、とりあえず、とガレージから見た外の景色を一枚、撮った。カシャ。

 夕闇の時間を切り取ったような雰囲気に、こうしてみるとここからの景色も決して悪くはなかった、と思う。なんてことのない庭が広がるばかりだったが、植えられた木はアイコとコウスケが手入れをしていたし、そこでの思い出もいくつかあった。ただ、思い出すのはやはり、ガレージの中をすっからかんにして真白く塗りつぶすコウスケと、荷物が全部出された庭先と、馬鹿みたいに晴れた青空が大きく占める。マコトの知らない記憶で、それが酷く残念に思えた。

 外ではなく中の写真も数枚撮る。写真撮影が終わるのを待つように、マコトがふらり、ふらりとガレージの中を歩いていた。棚の置いてあった場所。この辺りはキャンプ用品。あちらには自分が強請って買ってもらったマウンテンバイクがあったはず。こまごまとした“思い出の品”は、今はもう殆ど全て処分してしまった。

 ただそれを、寂しいとは思えど惜しいとは思わなかった。残念でもない。それよりも、すっからかんにしたガレージで、もうマコトが泣いていないことの方が嬉しかった。

(あ)

 カシャリ、と、何気なくシャッターを切って、声を上げそうになったのをどうにか留めた。

 日の光が地上に届かなくなって、代わりに顔を覗かせた月明かりがぼんやりと差し込み始める。日はどんどん短くなって、夜はどんどん長くなった。まだ少し、夕暮れの気配を纏いながら、柔らかく月の光が差し込んだガレージの中で、きらきらの光を纏うようにマコトが佇んでいる。

 まっすぐこちらを見ていた。少しはにかむように笑って、眉尻がへたりと垂れ下がっている。こうして真正面からマコトの顔を見たことが、実はそれほど多くないことに気が付いて、急に顔の温度が上がった気がした。柔らかい笑みだ。優しい笑みだった。

「あーあ」

 くすくすと、揶揄うようにマコトが笑った。反射的に指がシャッターを押す。カシャリ、と、シャッター音は思いの外大きく響いて、ただシャッター越しにマコトの視線と自分の視線が交わった。

 瞬間、どきり、とも、ぎくり、とも言えない奇妙な感覚と共に体が硬直する。謝罪をするべきか、写真を見せて笑い合うべきか、判断しかねてカメラを構えたまま。マコトはなんてことのない様子でこちらに近づいてくると、ひょい、と右手を差し出した。

「……な、なに?」

 それで、ぎこちなく問いかける。怒っただろうか、不快にさせてしまっただろうか。たった今見た柔らかい笑みはあっという間に見えなくなって、今は見慣れた無表情のマコトである。マコトは「いや、見せて」と主張した。

(これは……消されるかも)

 いい写真、だったのになあ。声に出さずに惜しみながら、差し出された手にカメラを置いた。デジタルカメラはそれほど大きくないので、マコトの掌に載せてもゴツさは感じない。

 たった今撮った写真を、マコトが数回の操作で開いてしまう。カチカチとボタンを動かす無機質な音が響いていた。居たたまれなくて、気になって仕方がなくて、横から自分もマコトの手元を覗き込んだ。

「……ふふっ」

 マコトが小さく笑う。堪えきれなかったみたいな、柔らかい声だった。

 すぐ近くの“マコト”と言う存在が、急に自分の知らない誰かになったような、あるいはずっとずっと近くで寄り添っていた誰かになったような。奇妙な感覚でその横顔を見つめる。視線に気が付いたマコトがこちらを向いて、再び視線は交わった。

「え、なに?」

 じっと見つめていた意図を問うように、マコトが小さく首を傾げる。慌てて小さく首を振って、「いや、えっと、」と漸く言葉を探した。

「……嫌、じゃ、無かったかなと……」

 思って。

 続いた声はどんどん小さくなって萎んでしまう。マコトは少し間を開けてから、「嫌じゃなかった」とそれだけを答えた。

「なんか、テツにはこういう風に見えてるんだなって」

 それからマコトは眩しそうに目を細める。はい、と、そのままのカメラが返されて、自分もしっかり写真を見つめる。小さな液晶画面に映し出されたマコトは、暗い、夜に近いガレージの中だというのに、全く暗さを感じない月明かりを受けて柔らかく笑っていた。今と同じ、優しい笑みだ。

「……とっといてもいい?」

「良いよ、別に。いっぱい泣いた記念」

 ひっそり問えば頷きが返る。急に泣きたくなって、けれども自分が泣くのはおかしい気がして、「なんだよそれ」と小さく笑った。

「撮り終わったなら、もう行こう。父さん、待ってるんでしょ」

 マコトがくるりと踵を返す。一目散に扉に向かっていく後ろ姿を、呆気に取られて見送った。月明かりはまだひっそりと入り込んでいたけれど。

(今……いま、)

 ぶわり、と、言いようのない感情が全身を駆け巡って動揺する。

(はじめて、マコトの口から、“父さん”って聞いた)

 少し言い慣れない、ぎこちない言い方ではあったけれど。

 きっとそれが、今日と言う日がマコトにもたらした全てだった。



 施設に着いたのは、そろそろ夜の七時になろうかという頃だった。

 事前に案内されていた通り、正面入り口ではなく裏の非常口から入り守衛室で名前を告げる。担当の職員が連絡を回してくれていたようで、入館表に名前を書いたらそれで終わりのようだった。帰りにまた守衛室に立ち寄るよう言われて、マコトと二人、普段来慣れない廊下を進む。

 コウスケの部屋は二階の奥まったところにあって、中央にある階段から一番遠い。既に面会時間を終えている施設内は、夕食の時間も終わっているせいかしんと静まり返っていて、隣にマコトが居なければ少し不気味に思っただろう。マコトが普段と変わらぬ様子で隣を歩くので、どうにか自分も平静を保っていられた。

 コウスケが自分たちに会いたがって呼びつけたことは、今まで一度もなかった。

 本人の希望通り、早いタイミングで施設に入居したものの、元々が穏やかな気質だったからか、性格が変貌することも、攻撃的になることもなく、日々優しい夢の中をまどろんでいるようだった。夢の中に幼い自分とマコトがいるので、現実の自分たちを呼びつけずともコウスケは構わない。ただ時折訪れると嬉しそうにはしてくれた。「テツ」という男が自分の息子だと理解している日もあれば、息子と同名の別人だと認識している日もあって、コウスケの中の「テツ」と「マコト」の存在の不安定さに心が沈んだものだった。

 呼びつける事、自体が、良い事なのか悪い事なのか自分には判断ができない。電話をしてきた看護師は願うような声色だったが、病状に問題があると言われたわけではなかった。緊急度が高い様子もなく、難しければ構わないとまで言われた。ただ、できるなら、来て欲しい、と。

「……ちょっと緊張してる?」

 少しずつ、少しずつ、無意識に歩む速度が遅くなって、気が付いたマコトがひっそりした声で問いかけた。静かな声だったのに、静寂に満ちた廊下では簡単に響いてしまう。思わず立ち止まってマコトを見れば、じっと、何を考えているのか分からない、無表情がこちらを見上げていた。

 どれほど感情を吐露しても、素のマコトはきっと“こう”なのだろう、と思う。それで良いと思った。ゆっくりと頭を振って、「緊張というよりは」と言葉を探す。

「なんていうのかな。少し、怖い」

 怖い、と、素直に告げる。マコトは一瞬意外そうに眼を丸めて、またすぐに元の無表情に戻ってしまった。「そう」と、聞いた割に興味のなさそうな、端的な返事。

「……母さんはさ、」

 代わりに、ぽつりと言葉を吐きだす。歩き出せずに立ち止まったままの自分を急かすように、マコトの足が一歩進む。仕方なく、自分も足を動かした。小さな一歩。

「父さんみたいに、変わっちゃったわけじゃなかったけど。でも病気のせいで、随分“変わった”」

 わかるよ、と、言葉は続く。

「親が“変わる”って、怖い。母さんは私に後ろめたさを感じていても、決して面と向かって謝る人じゃなかった。私に“謝る”ことを、許せない人だった」

 マコトは一瞬言葉を切って、ゆっくりと息を吐く、歩き出した速度はゆっくりのままで、コウスケの部屋まではあと少しだった。

「謝られたことにショックを受けたわけじゃないけど……それが母さんの、“最後の砦”でもあったから」

 最後の砦。口の中で繰り返すと、マコトは不器用に微笑んで「だからまあ、嫌だったわけじゃなかったんだけど、こう、衝撃が大きくて」と付け足した。

 いつか聞いた謝罪の声を思い出す。ただそれは、自分の心の内だけに秘めておかなければならない事だった。もごもごと言葉を探して口は開けず、そうしている間にマコトはコウスケの部屋の扉に手をかけた。

「失礼します」

 小さな声でノックをして、扉を開ける。横開きの戸はゆっくりと動いて、中にいた職員が「あ、マコトさんにテツさん」と顔を上げて名前を呼んだ。

 カーテンが開けられたままの室内は、室内灯のオレンジがかった暖かな光に包まれて、どこか優しい空気に満ちている。コウスケはベッドの上で上体を起こしており、窓の向こうを見ているようだった。普段見ている花壇などは、夜の闇に隠されてしまってもう殆ど見えなかったが。

「遅くなってすみません」

 マコトが会釈して、代わりに自分が声を上げた。謝罪を述べると職員は「こちらこそ急にお呼び立てしてしまってすみません」と恐縮そうに首を振る。そのまま、「コウスケさん、マコトさんとテツさんが来ましたよ」と少し大きな声でコウスケに呼びかけた。

 自分たちが見守る中、コウスケはゆっくりとした動作で窓から視線を外した。名前の音に反応するように、顔がこちらを向く。アイコの看病をしていた時はまだはっきりと表情の読み取れる顔つきをしていたというのに、アイコを亡くしてからのコウスケは急速に老いてしまって、今は皺だらけの小さな老人である。コウスケを見る度、自分の中で言いようのない感情の衝突が起こるのは、親の弱弱しい姿を“見たくない”という自己防衛なのだろう。単なる愛情だけではない。義務感と、哀愁と、同情と、恐怖と。

 コウスケは垂れた瞼で少しばかり小さくなった目をぱちりと瞬きさせて、自分たち二人の姿を視界に入れたようだった。「あ」と小さく声が漏れる。

「――どこに行ってたんだい、お前たち」

 続いた声は優しさに満ちた穏やかな声で、そこに怒りも苦しみも、負の感情がないことに安堵する。どうやら、急に呼び出したものの、本当に“何か”が起きたわけではないようだ。

 一歩前に出て、布団の上に収まっていたコウスケの両手に触れる。ほんのりと温かい手の甲に急に泣きたくなった。

「ただいま、父さん。何かあったの?」

 ゆっくりと、父が聞き取れるような声で問いかける。コウスケはぱちぱちと瞬きを繰り返すと、こちらの質問には答えず話を続けた。

「父さん、お前たちが迷子になったんじゃないかって、随分心配したんだぞ。アイコさんもすごく心配して、探してくれてたんだ」

 なあ? と、コウスケの顔が職員のいる方を向いた。アイコだと思っているらしい、彼女をアイコと勘違いすることはままあるので、職員はそのまま「見つかってよかったですね」とコウスケの言葉に調子を合わせた。

「さっきまで明るかったのに、もうこんなに遅くになって。お前たちどこで遊んでたんだ」

 コウスケは穏やかに笑いながら話し続けた。

 夜遅くまで、マコトと遊んで帰らなかったことがあっただろうか、とふと考える。幼い頃の自分はとりわけマコトの事を嫌っていたので、記憶には当然なかったし、するとも思えなかった。コウスケはきっと、自分がマコトと仲良くなることを強く望んでいたのだろうと思った。直接言葉にして言われたことは一度としてなかったけれど、今コウスケがいるのは、あったかもしれない、“テツ”と“マコト”が仲が良かった過去なのだろう。

 職員が優しく相槌を打ちながら、ふとこちらにアイコンタクトを飛ばしてくる。

 施設内の消灯時間は早い。自分たちが到着する頃には面会時間も終え、もうそろそろ消灯時間と聞いていたため、話の流れで寝るように促してほしいと言われていた。先ほど、電話で連絡を受けた時にだ。

 コウスケの両手をゆっくりと摩りながら、「父さん」と声をかける。コウスケは再び、鷹揚な動作でこちらを向いた。

「もう眠いよ。夜も遅いし、寝よう」

 過去の自分が本当にこんな風に話をしたかどうか――分からなかったが、調子を合わせて伝えると、父はこくりと小さく頷いた。

「そうだな。お前たちも寝たほうがいい」

 マコトも、と、それからコウスケの顔がマコトを向く。

 コウスケの視線の動きに合わせるように、思わず振り返ってマコトを見た。マコトは自分の後ろで立ったままだったが、穏やかな顔で父の事を見つめると、小さな声で言った。

「父さん」

 父さん、と、はっきり。

 職員だけがにこにこと笑みを浮かべている。マコトが“父”を“父さん”と呼んだことがないのを、きっと彼女は知らないのだ。

 ぱちりとコウスケが瞬きをした。何度も、何度も、確かめるように。その瞳の色が徐々にまどろみから戻ってくるのを、どうしてか空気で感じ取った。

「――マコト?」

 ひっそりと、恐れるように。あるいは、確認するように。

 コウスケの低く、枯れた声がマコトの名前を呼んだ。先ほどまでの夢心地な調子と異なった、はっきりと意識のある声だった。思わずコウスケの顔を盗み見る。よく見慣れた、まっすぐな父の顔があった。

「久しぶり、父さん」

 笑んだままのマコトが頷く。呼びかけに答えるように、コウスケの口から小さく吐息が漏れたのを、ただ黙って聞いていた。

 きっとそこで初めて。

 初めて何かが繋がった気がして。父の目が湿っていく。誤魔化すようにくしゃくしゃに歪んだ父を、マコトはじっと見つめていた。





―了―

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記憶はそこに置いていけ 佐古間 @sakomakoma

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