第8話 風の誓い ~三国志恋絵巻~

 2025年、台北。

 歴史学を専攻する**林 美蘭(リン・メイラン)**は、三国志の時代に深い愛着を持っていた。卒業論文の資料を探して訪れた古書店で、彼女は一冊の奇妙な巻物を手に入れる。巻物には「赤壁の風、心を運ぶ」と書かれていた。


 その夜、雷雨の中、巻物を開いた瞬間、美蘭の周囲が光に包まれる。


 気がつくと彼女は黄土色の大地に立っていた。周囲を見渡すと、馬と鎧の兵士たち、煙の上がる村…。

 そこはまさしく三国志の時代、赤壁の戦い直前の中国だった。



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 混乱する美蘭の前に現れたのは、一人の異邦人。

 名は成田翔太なりたしょうた。彼は日本から三年前にタイムスリップしてきた元考古学者で、今は仮の身分で劉備軍の通訳として生き延びていた。


 言葉も通じ、現代の価値観を共有できる唯一の存在に、美蘭は安堵する。

 翔太は、美蘭を保護し、劉備の軍営での生活を手助けする。



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 やがて赤壁の戦いが迫る。

 曹操の大軍、孫権との同盟、そして諸葛亮の策。

戦乱の渦の中で、美蘭は医術の知識を活かし、負傷兵を救う。

 翔太は情報収集の任務に就き、命をかけて戦場を駆ける。


 二人の間には、時代を越えた強い絆と想いが芽生えていく。

 だが――未来に帰る術が見つかる中、選択の時が訪れる。



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 この先、美蘭と翔太が現代に戻るのか、それとも三国志の世界に残るのか…。

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