第9話 良さげな遺失物を貸し出してもらった
ビーネさんのトコの倉庫から借りたのは、ゼロエロと、釘バット、服、あと他にもある。
まずはボクサーバッグ。
見た感じ古びたデカい巾着だ。革で出来ていてちょっと重い。
ゼロエロ曰く。
『コヤツ等軟弱者には盗もうと思っても持ち上げることすら出来ん。魔法を弾くので浮遊魔法も使えんしな! お主が飼い主だと理解出来たから、呼べば跳んでくるぞ?』
犬か? 犬なのか? ってことを言った。
中は拡張されていて、いくらでも入るらしい。おまけに時間停止だそうだ。ようやく俺の知っている定番ネタがきた!
俺はワクワクしながらゼロエロに尋ねた。
「生き物は入らないとかあるのか?」
『いや、ないな。ただし入ったら時間が停止するので自力で出るのは不可能じゃ。やめた方が賢明じゃぞ?』
ゼロエロから怖い回答をもらった。
旅をするならナップザックが良かったが、戦うことを考えたらボクサーバッグの方がすぐ放り出せるからいいのか。犬ならステイっつったらその場で待機するし、隠れてろっつったらどっかに避難するだろ。
次。調理器具。
……ビーネさんが猛プッシュしてきたんで借りたんだけど、なるほど旅をさせる前提だったからか。どうりで、どうみてもキャンピンググッズだ。
定番のごとく持てないので倉庫の飾りになってたという。
たき火セットの他に清浄機能、保温・保冷機能がついてる食器、焦げ防止機能の鍋やフライパン、コンロは火加減を自動と手動で行える。
ちなみに俺は料理が出来る。小学生の頃からずっと自炊してたからな。
次。マント。
服のときに選ばなかったらビーネさんに「それが着られるのならこれも着られる。便利だから持っていけ」って押しつけられた品。
えぇ……って思ったんだけど、コレ、リバーシブルで片方光学迷彩だった。ヤバい。
羽織るだけで全身が光学迷彩。マントに覆われてない部分も光学迷彩で見えない。ヤバい。
テンションの上がる逸品だった。
『このマント、透明化すると魔法を弾くのではなく素通りさせるぞ』
ってゼロエロが解説してくれた。ま、それはわりとどうでもいい。
ちなみに古代遺跡物は、基本的に魔法を弾くらしい。
なんでかっつーと、それ以上魔法の付与が出来ないほど付与された魔道具だからなんだとさ。サッパリわからない。
昔の魔道具はそれが当たり前で、使うときは魔法に頼らず己の力のみで使うのじゃ……ってゼロエロから聞いたビーネさんが膝から崩れおちた。
俺はビーネさんの前に立ち、自分を親指で指し示す。
「俺が身体の鍛え方を教えてやろうか? そうすりゃ使えるようになる!」
「謹んで辞退申し上げます」
間髪入れず言われた。
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