第4話 賭け

 最近、文芸部顧問の前島先生が休みがちだ。以前に比べてかなり痩せた。


 今日は出勤しているらしく、私は部室でパイプ椅子に座りながら不機嫌な気分で前島先生を待つ。


……嫌な予感しかしない。


 その後、前島先生が部室に入ってくると、その状態は病人の様な顔だ。


「前島先生、嘘はダメです」


 私は嫌な予感がしていたが、真実が知りたかった。


「美蝶くん、では、君だけに言おう、私はステージ4の肺の病気だ」

「ステージ4!何故、入院、いや、自宅養生でも、いいからしないのですか?」

「私の死に場所はここと決めている。延命治療より教師であることを選んだ」


 そんな事は嫌だ、私は瞬間的に思い付いたアイデアを口にすることにした。


「なら、賭けをしない?」

「賭け?」

「そう、前島先生が本気で治療して5年後生きていたら、私と結婚して……」

「良いのかい?私は美蝶くんのフミフミは拒否するよ」

「だから賭けなのよ、前島先生が死んだら、つまらない男子をフミフミする意味の無い人生になるのよ」

「とんだ、プロポーズだ、良かろう、休職して治療に専念する」


———……。


 5年後、私は消防士になって日々訓練の男まみれの世界にいた。消防士のゴツイ男達も私にフミフミされて喜んでいる。


 でも……。


 私は前島先生との賭けに勝ち新婚生活だ。結果、前島先生との生活にSMは無く同僚の男達をフミフミして憂さばらしだ。


 さて、今日の夜は休めそうだ。甘い新婚生活は幸せな毎日と言える。


 な~んてね、な~んてね。

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私はサドで可憐な愛によって男子は皆フミフミされる。……でも、文芸部の顧問の先生だけが思い通りにいかない。 霜花 桔梗 @myosotis2

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