第2話 合法ロリ現れる。
『コツコツ』
放課後、私は文芸部の部室でハイヒールを履き、コツコツと床を蹴っていた。
「あああ、イライラする。ホント、前島先生はウザイな」
私は部室に一緒に居る、健一に愚痴を話すと。
「前島先生が羨ましい、そんな風に語られると嫉妬します」
はい!?
「私は更に機嫌をそこねた、ハイヒールでフミフミはお預けです」
「ゴメンなさい、美蝶様、ペットである僕に愛のフミフミを……」
「ふ、素直な子ね、では、太股にフミフミします」
私は立ち上がり、パイプ椅子に座る健一の太股をフミフミする。
ぽっ!!!健一はデレデレしながら喜ぶ。やはり、愛を振り撒くのは気持ちがいいな。
私はパイプ椅子に戻ると、机の上のパソコンで昇降口にて配るチラシの作成に入る。
『どんなノーマル男女でもマゾになる文芸部に入りませんか?』
キャッチコピーはこんなモノか。
私はチラシのファイルをUSBに保存して図書室にあるコピー機で印刷する様に健一に言う。
流石、私、完璧な仕事、あぁ、新入部員を早くフミフミしたい。
心の底から新たな下僕を望むのであった。
登校時間に昇降口でチラシを配った日の昼休み。私と健一が文芸部でパイプ椅子に座りスマホで読書中のことである。基本、電子書籍に抵抗が無い私達は昼休みに文芸部らしい事をしている。
「入ります~」
部室に入って来たのは120センチ位のロリである。
「私の名前は『霞川 千晶』チラシを見て文芸部を一度見たくてなりまして、部室訪問です」
「は?!小学生か?」
「イヤですよ、合法ロリの高校生です」
高校生を合法ロリと言うのも考えモノだが、何より、私がロリに興味がない。
「あー子供は、帰った、帰った」
「サドで有名な美蝶部長にフミフミされたくても?」
あああ、いや、だが、しかし……。ダメだ、子供相手にフミフミは出来ない。
しかし、新入部員は欲しい。私は霞川の両頬を軽くつねり。
「フミフミは大人になってからだこれで我慢しろ」
「ふぁ~い」
なんだか苦手な新入部員だな。
すると、顧問の前島先生が部室に入ってくる。
「前島先生、入部希望者の霞川です」
私は前島先生に合法ロリこと霞川を紹介する。
「うむ、上出来だ、頭、ポンポンしてあげる」
げ、前島先生に頭をポンポンされてしまった。悔しい、でも……。
頬を赤らめる私は照れているのを隠そうと、部員である健一の靴を上から踏む。
「あああ、美蝶様!」
本当はハイヒールで踏みたかったがそこはご愛敬だ。
「えへへへへ、楽しそうな部活で良かった」
霞川は口が緩んで、嬉しそうになるのであった。
放課後の文芸部の中のことである。私がスマホで電子書籍を読んでいると。
お茶が飲みたくなる。この部室には水廻り施設が付いているので電気ポットでお湯を沸かすと、お茶が飲めるのだ。
「霞川、お茶」
「は~い」
霞川がバニーガール姿でお茶を持ってくる。
このロリ、自称『高等部生』とか言い出して合法ロリをアピールし始めた。
我が高校校は普通の公立高校だ。消して中高一貫校ではない。
「おい、霞川、お前、何歳だ?」
「ダメですよ、美蝶部長、合法ロリに歳を聞いたら」
「そうか……?」
しかし、霞川の低身長とペタンコのバストとヒップのバニーガール姿はロリそのものであった。このサイズのバニーガール衣装が有るのかと驚きだ。
私はまだ、世の中のコトワリを理解してないなと実感する。
さて、難しい事を考えたらお腹が減った。
「霞川、何か甘い食べ物はあるか?」
「任◯堂のどら焼きならあります」
おい、ゲームのユーザーに失礼だろ。そんな事を考えながらしばし待つと……。
霞川から差し出されたどら焼きには確かに任◯堂の焼印がされてあった。
企画会議で新鮮さを求めた結果の事業の多角化か?
まぁいい、食べるか。美味い、平和な放課後だなとしみじみと思うのであった。
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