あらすじ
普通よりやや残念系の女子高生、
実は彼は突然異世界に召喚されて勇者として魔王を倒したのだ。そしてその後は気ままに気楽な暮らしをしていた英砥。だが彼は誰かに殺されて異世界にいたまま人生を終えた。
前世は欲のない高潔な人物として有名だったが、今の塔子は煩悩の塊。人生を謳歌するつもりで欲望に忠実なのだった。自分にはない豊満な胸を持った親友達の胸を揉みつつ、ハーレム作りに余念がない塔子。前世を知る者からすれば驚きの性質の持ち主であった。
実は英砥は何事にも感情が動きにくい性質で、そのクールさが高潔と評されただけだった。とはいえ、多くのものを惹きつける魅了を持った人物だった。その彼が次の人生は不器用でいたいと望んだ為に、今世の塔子はかなり残念な類の人間になっていた。
そんな塔子の幼馴染宗十郎は前世だった英砥の親友で騎士のエリックにそっくりだった。英砥の記憶が戻って、初めは宗十郎の存在を忘れていた塔子。何かと絡んでくる宗十郎。そのせいか次第に宗十郎との思い出を思い出したものの、避け始める。
そんなある日、彼女は宗十郎と共に洞窟に迷い込み、そこが前世で暮らしていた異世界と隣り合う亜空間だと知る。そこには前世の英砥だった頃に自分が可愛がっていた竜がいた。その竜を保護した張本人は王の魔法使いバレンシア。それは前世で勇者として旅した時の仲間の魔法使いだった。亜空間はバレンシアが作り出したものだったが、彼らを召喚した覚えはない。再会した彼らはそこに何か陰謀が隠されているのではと警戒する。そして英砥が殺されて異世界ではまだ一週間しか経っていないと聞いて塔子は驚く。バレンシアの魔法で彼の家に転移し、秘密裏に異世界で過ごしていたが、存在が王太子にバレて城へ軟禁されることになる。
塔子は王太子の宮を抜け出し、そこで王に出会う。彼に出会って塔子は自分を殺した犯人が誰かを思い出してしまう。さらに彼女は魔王がどういう存在であるのか、また神に祝福された王の中身が空っぽだと言うことを思い出した。実は魔王は神の都合で代々の王が魂だけを体から引き剥がされて出来上がった生き物だったのだ。自分の意に沿わぬ王はいらないと神はその存在を捻じ曲げ、魔王にしてしまった。そして異世界から勇者を呼び、始末させていたのだ。
塔子は魔王達の力のおかげで自分の元いた世界に生まれ変わり、やり直すことができたのだった。またこの世界に戻って来てしまった塔子は魔王達の願いのこもった力を使い、運命を捻じ曲げた張本人である神を殺すことに成功する。
神のいなくなった世界で、それでも彼らは生きていかなくてはならない。王太子は王位を継ぎ王となる。そして塔子は自分がこの先何をしたいか分からず、とりあえず旅に出てみようと思いつく。けれどそこに元勇者御一行と王であるエレミアが現れてしばし休息の旅に出たのだった。
勇者、還る @nanami-tico
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