第4話 錬金術師クレント
ギルドマスターside
俺は、ハシサカエで冒険者ギルドのギルドマスターをしている元A級冒険者のルイドだ。
この街一の冒険者であるデッカゴエがクラクに決闘で負けた。
デッカゴエは素行は悪いが実力はA級冒険者にも匹敵するものだ。そう、実力だけは俺にも迫るということだ。いや、俺は引退して長い。今はもう俺よりも強いかもしれないな。
そんな奴をクラクは倒した。しかも下位魔法の中でも1番威力が弱いウォーターボールの一撃でだ。
その結果デッカゴエは訓練場の壁にめり込む形でぶつかり気を失った。
今、この間もデッカゴエは治癒師や教会の神官に治療してもらっているがまだ目覚めない。
そして、クラクと共にいた嬢ちゃんはクラクが勝つことがわかっていたようだ。
その嬢ちゃんをクラクは帰り際に一度だけクレントと言っていた。それと同時にドウケイル王国で英雄「救命の錬金術師クレント」が城の地下に封印されている
そこで俺は思い至った。クラクが
しかし、噂から考えたことであり、確信が持てず聖都の本部に連絡をしなかった。
だが今、俺はそのことを後悔している。
クラクの決闘を見た者たちが短時間でその記憶を忘れはじめ、目の前に先ほど見た英雄が現れた今となっては。
決闘後
「行ってしまったか。治癒師たち!デッカゴエの状態は!?」
「傷口は浅いのですが、いくら回復魔法を使っても傷が癒えません!」
あんなに勢いよくぶつかったのに傷が浅い?それに傷が癒えないだと?
「誰か教会から神官を連れてきてくれ!神官ならもしかしたら癒せるかもしれない。」
「わかった、俺が行ってくる。」
「頼んだぞ。それとデッカゴエを休憩室に連れて行く。手伝ってくれ。」
「わかりました。」
「気をつけて運ぶぞ。」
休憩室
「ギルドマスター、神官を連れてきました。」
「すまない、ありがとう。しかし、俺はまだ仕事が残っているんだ。神官殿、デッカゴエを頼んだ。」
そういい、ルイドは休憩室を後にした。
「わかりました。こちらですね。
神官の手から光が現れ、薄れていくがデッカゴエの傷は癒えなかった。
「何故だ!?
「そうでしょうとも。クラク様が放った魔法ですよ。そのような回復魔法で治せるわけがありません。」
「誰だ!?」
気配もなく現れた女に驚きながらも神官と冒険者たちはその女を警戒した。
「名乗るつもりはありません。ですが、クラク様のことが教皇に露見しないようにするために来たとだけ言っておきましょう。まあ、あなた方はこの話を忘れるのですが。
その記憶を最後に神官と冒険者は気絶した。
「あとは、この薬を飲ませたら終わりですね。まあ、まだいますが。それとこいつに
ギルドマスターの仕事部屋
はあ、だめだ。クラクが
コンコン
?まさか、デッカゴエが目覚めたのか!?
「入っていいぞ。」
「失礼します。」
そう言いながら女が入ってきた。
「!クレント!?何故お前がここに!?」
「はあ、また言わないといけないとは。クラク様のことが教皇に露見しないようにするためですよ。」
「!あの決闘を見ていた冒険者全員が!?」
「合っていますよ。しかし、何故いちいち確認するのでしょう。めんどくさい。それとあなたで最後です。もうおわらせましょう。」
「ま、待て。もし私が気づいて連絡していたらどうするのだ?」
「大丈夫ですよ。少し面倒ですがトワナがどうにかしてくれるでしょう。」
「トワナ?まさか英雄「癒しの聖女トワナ」のことか?」
「私は、そのトワナ以外知りませんが。私が言っているトワナはそのトワナです。」
「何故だ!何故厄災《道化》を封印した英雄たちが
「それは、私たち英雄がクラク様に救っていただいたからです。それと、あなたの時間稼ぎにも飽きました。
その記憶を最後にルイドは気絶した。
「この薬を飲ませて早くクラク様の元へ戻りましょう。」
数時間後
「うう、なぜ私は、ここで寝ていたんだ?まあいいか、早く仕事に戻ろう。」
あとがき
あれ?なんでだろう?めちゃくちゃ早く書き終わったぞ?まあ、それは置いといて。
今回はギルマスside(?)で書いてみました。
そして、設定がてんこ盛りな回でしたね〜。
それと驚くことにハシサカエに来てから1日も経っておりません。やばい!
まあ、このあとはどうにかするさ。
何と今日(2025/05/03)からGW(ゴールデンウィーク)です。
読者の皆様はどこかに行く予定はありますか?私はありません!ですので、頑張ってGW中にはもう一話投稿しようかな、と思っています。それではまた次回!
※魔法の読み方は上の小さい文字です
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