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「おっはー、大我。」


「おはよう瑠衣。」


「うぇ、名前呼び急すぎてキモ。さては隣狙ってるやろ。」


「あ、ばれた?」


そう今日は2回目の席替え。

前回の席は鮫島さんの隣になれなかった。しかも鮫島さんと結構遠い席だった。


瑠衣は班長だから席替えの検討会に携わっている。

鮫島さんと隣になれるかもしれないと心の奥底で願っている。


「てか席替え検討会ってなんぞや。」


「え、また聞こえてた?」


「だだ漏れ。」


「やっべ。」


「席替え検討会ではなく班長会ね」


「そうなんだね。」


「絶対興味ないやろ。今からでも席替えは変えることできるんやで。」


「すいませんでした。」


「よろしい。」


席替えに命を賭けてる身としては瑠衣にありがたみを感じている


「楽しみにしとけ」


「えまじ?鮫島さんと隣だったりする?」


「さぁ~?」


瑠衣に言われて、俺は期待をした。

鮫島さんと隣になれるんじゃないかって。




「おはよ大我くん!あ今日席替えやな」


「班長会お疲れ様。1週間ぐらいやってたもんな。」


「ありがとーう。疲れた。だいぶ。」


「どう?席替え。上手くいった?」


「うん。結構」


「えー楽しみだな」


「楽しみにしてて!」


「わかった」


鮫島さんはウキウキしながら友達のところへ行った。

鮫島さんがあんなに楽しそうにしてるのを初めて見た。

鮫島さんの新しい一面を知れて胸がはずんんだ。



「ニヤニヤしてんのきもいわめっちゃ。」


「鮫島さんの新たな一面が見れた。」


「楽しそうで何よりです」




「はーい座ってチャイム鳴るよ」


チャイムが鳴る時間になり、生徒みんな席に着いた。




「今日の席替えは1時間目の学活でするからこれ終わったら移動できるように軽く準備しといてね。今日の学活は席替えしたらすぐやることあるんで。しかも結構内容盛りだくさんだから席替えあまり騒がないようにね」


『はーい。』



「じゃあチャイム鳴ったので号令します。」



「気をつけ〜礼」



『ありがとうございました。』




鮫島さんはいつもたくさんの女子に囲まれて滅多に話せないことがほとんど。


授業の合間はだいたい女子が近くにいるから学校ではほとんど話せない。

それが一番悲しいことだ。


鮫島さんと話してると楽しい。

鮫島さんの人気の秘訣でもあるのだろう。

鮫島さんとずっと喋っていたい。そう思わせる力が鮫島さんにはある。



喋る言葉選び。

喋るトーンの高さ。

喋る時の表情。

喋る時の身振り手振り。


これらをすべて網羅して相手によって調節している。

きっと鮫島さんは全て計算をして人と喋っているのだろう。




「あ大我くんじゃん!今日の帰り暇?」


「うん暇だよ」


「今日も一緒に帰らない?」


「もちろん。いいよ。」


「やった」


「俺、予約しなくてもいつも帰る人いないから帰り誘ってくれてもよかったのに。」


「そんなことないでしょ。予約しとかなきゃ」


言動一つ一つが可愛らしい。

不意に見せたきらりと輝く笑顔。

身振り手振りすらもかわいい。

彼女は俺をどこまで惚れさせるんだ。


キーンコーンカーンコン キーンコーンカーンコン


「あチャイム鳴っちゃった。またあとでね!」


「あとでね」


こういう時に鳴るチャイムがムカつく。

鮫島さんと話してたのにチャイムのせいで鮫島さんとの会話を遮られた。




「号令お願いします。」



「気を付けー礼。」



『お願いします。』




「はーい。じゃあ新しい席テレビに映すね。」


クラス中がざわついた。

年に数回しかない運命の席順表が映し出された。



「大我?よかったな。隣見てみろ。」


席の隣の人の名前を見た瞬間俺は心が躍った。


「大我よかったな。鮫島ちゃんと隣だぞ」


隣の席は鮫島さんだった。


「まじありがとう。まじ瑠衣大好きだわ。」


「なんか気持ち悪い...」


瑠衣とハイタッチをして鮫島さんの隣に行った。



「大我くんよろしくね!」


「よろしく鮫島さん。勉強とかわからないとこあったらぜったい聞くわ。」


「もちろんだよ。大我くんの役に立てるなら任せて!」


鮫島さんは快く承諾してくれた。



「絶対それ口実だろ。」


と近くにいた瑠衣には気づかれていた。


わからないこと聞くのも大事だけどほんとは鮫島さんと喋りたいだけだった。

わからないこと聞くのは鮫島さんとずっと喋るための口実。


「はーい。じゃあ座って。何か異議申し立てあるなら学活終わった後にこっちに来るように。じゃあ学活やるよ。」


結構席も窓側で、先生から見て死角に位置する席だし。

隣の席は鮫島さんだし。

瑠衣に後で高級菓子を奢る。




その後の授業も

ずっと鮫島さんに見惚れていて後ろの席に座っていた男子に背中をたたかれ


「鮫島さんに見惚れてないで授業に集中しろ」と言われ


我に返り授業を真剣に受けた。


鮫島さんに見惚れていた時もあったけど

授業はできるだけ集中して受けることができた。



帰りは約束通り鮫島さんと一緒に帰ることができ、

近所にある公園で少し喋り家に帰った。





一日中鮫島さんと一緒に入れて嬉しかった一日だった。


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