第72話
「アタシだってあんたみたいな子が産まれて来て欲しいなんて願ってなかったわよ」
母親…クソババァは顎をクイッとあげ俺を指して言う。
コイツは昔からこうだった。
幼い頃から俺の事を嫌っている。
ーーー正直、理由は分からねぇ。
なんでこんなに俺の事を嫌ってんのか、身に覚えも無けりゃ、コイツの口から聞いた事もねぇ。
だが、もう理由だとかはどうでも良くなっていた。
コイツは俺が嫌いで、俺はコイツが嫌い。
それだけだった。
「人待たせてるから行くわね。」
クソババァは笑みを残したまま、時計を見て体の方向を変えた。
「とっとと失せろ」
吐き捨てるように言う俺。
そんな俺にクソババァは一度目を向けたが、直ぐに目を逸らし、
「父親ソックリで腹がたつわ、顔も性格も」
と言い残して歩いて行った。
カツカツと響くヒールの音が俺の耳にやけにうるさく聞こえる。
「……んなもん知らねぇよ」
俺は小さく呟いた。
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