第69話

「?」


野々村夏実は不思議な顔をしながらコウキの視線の先へ顔を向ける。


「なっ、夏実ちゃん!ちょっとエマちゃんとオモチャコーナーに行っててくれる?!」



同時にコウキが野々村夏実の視界に入り込み、いつもと同じ笑顔で言う。



「何故です?」


「ちょっと!ちょっとで良いから、ね?」


「何か隠してませんか?」


「また後で話すから!ほら、エマちゃんもせっかく泣き止んだし!」


「……」



コウキはいつもと変わらずの笑顔だが、声は完全に焦ってると分かる。

俺にも分かるんだから野々村夏実が分からねぇはすが無ぇ。



野々村夏実は案の定、怪しいと言った顔でコウキを眺めたが、何か事情があるんだろうと悟ったらしく、



「ーーー分かりました。」



少し間をとってから、頷いた。



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