第23話

「ドレスは一緒に行けるんだからいいじゃないですか」


「だからキレてねぇから!」


「いや怒ってますよね」


「うっせぇ!黙れ!!!」


「朝ごはん食べました?おにぎり作ってきましたけど食べます?」


「食うに決まってんだろ!!!」



俺の怒鳴り声はもう野々村夏実にとって何も思わないものらしい。

昔みたいにビクッとしたり、逆ギレしたりして来なくなった。



「ーー滝川さんは昆布でいいですよね?」


「うん、ーーあれ?俺昆布好きって言ったことあったっけ?」


「いいえ、でも毎日見てれば味の好みはなんとなく分かります。」


「そう、なんだ…ありがとう。」


「いえいえ。」



野々村夏実が作ったおにぎりをめちゃくちゃ嬉しそうに受け取るコウキ。

味の好みを知って貰えてたのがかなり嬉しいらしい。



ーーつーか、ちゃんと見てたらこいつが野々村夏実に惚れてんのは一目瞭然じゃねぇか。

何で俺全然気付かなかったんだ?



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