第12話

心配してんだか怒ってんだか分かんねぇなコイツ…。

でも怒鳴ってっからキレてんだろうな。


何と言って良いのか分からず、俺は黙ったままだった。


エマは野々村夏実が怖いのか、怒られた俺に気を遣ったんだか分からねぇけど気まずそうに救急箱を片付けに行った。



しんと二人に静かな空気が流れる。



ーー怒っているんだか何だか分からない野々村夏実はいつもと同じく、っつーかキレた顔してるから余計に不細工で、




でも、




「ーーー大谷さんが怪我をすると、エマが心配するのでやめて下さい、滝川さんにも言っておきます」




なんか分からねぇけど前ほど不細工には見えなくなってて。




「……もうしねぇよ、ケンカは。」




あんまりコイツにこういう顔にさせるのは気分が良くねぇ、とか思ってしまう俺も、コウキと同じく頭がおかしくなっちまったのかもしんねぇ。





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