第108話

「…ん?」



エマが不思議な顔をする。


ああ、コイツ、千羽鶴の意味が分からねぇのな。



「だから、千羽鶴ってのは、千羽居ないと意味がねぇんだよ」


「せんわ?」


「鶴が千個ねぇとダメってことだ」


「えええ?!」


「エマが作ったのは三羽鶴だ!」


「ーー優、そんな鶴ないよ…」


コウキが思わず突っ込む。


エマはそれでも不思議そうな顔をしていた。



「んだエマ、どうかしたか?」



その不思議そうな顔さえも可愛くて。

その表情は少し口を尖らせた事によって拗ねた気持ちも入ってると分かった。



「…だって、さんわつるでも、ゆう元気になったじゃん…」



「ーーそれはお前ーー」




"薬のおかげ"



と言いかけた口を摘んだ。



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