第96話

担任はハァ、とため息をついた。





「お父さんにはもう話をしたの?」


「ーーいや」


「じゃあ、一度話だけしてみて?」


「いや、いいっす。」


「そういうわけには行かないのよ?」


「いや、いいっす。」


「三者面談もあるんだから」


「ーーじゃあそん時話してください」


「私が?!」


「俺からは話さないんで」





まず、父親が三者面談に来るかさえ分かんねぇけど。



「お金の事だってあるんだから、手続きもあるのよ?」



「ーーとにかく、大丈夫なんで」




担任はもっと何か言いたそうだったが、俺が聞く耳を持たないと分かったのか、

とにかく進路を決めた事に一安心したのか、それ以上何も言わなかった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る