第84話

「つーかエマ、何でお前ここに居んだよ」


サキに反抗心を燃やしてるらしいエマの目線に合わせるように俺はしゃがみ込んで聞いた。




「なっちゃんと来てる!」


「あ?」


「なっちゃん!」




エマが俺の後ろの方へ向けて大声を上げる。



「エマ走らないって言ったでしょ!」


「だってユウが!」


「だってじゃないのーーーー大谷さん、すみません。」




聞き慣れた声に俺は振り返った。



もちろんそこには夏実が居て。


エマに追いつけなかったのか、息を切らしている。




「ーー何で居んだよ?」



「はぁ、はぁ、…エマが大谷さんに会いたいって聞かなくて」



「あ?」



「大谷さんに電話しても繋がらないし、エマが泣きだすしで困ってしまったので、とりあえず近くまで連れて行こうと思いまして…」




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