ある日の何気ない一コマ
「ハスキーでクリアな声ぇ…」
初見でhikaruの声をきいた時の感想がこれだった
望の声は通るがキンキンと高めで人によってはけんえんされてきた
だから、その分うらやましかった
たとえそれがマイクを通し数百通りの声に変換されていたとしてもだ
ハスキーな声質といえば、望には好きなアーティストがいる
かれこれ6年ほど追いかけている
そのアーティストも何かしらの闇を抱えていそうな歌詞を書く
それが闇なのか、病みなのかは望にもわからないが…。
「どうして わたしを~♪」
再生リストのなかでもこの曲が一番好きだ
ついつい口づさんでしまう
「いけないいけない。歌ってるばあいじゃなぁい!」
望は課題とレポートを大量に抱えている状態だった
さて、どれから片づけていこうか―――――
その刹那
紙と紙のあいだからすとんっと落ちてきた物
「あ~この写真ここに挟まってたんだ」
懐かしいな…
准看護師試験の合格発表
その時の看板を写真に残していた
これ見たときめっちゃ泣いたなぁ…
自分と戦った跡をのこしていた
「いやいや、思い出にひたってる場合じゃないんだよ~」
机の引き出しをあけ、押しピンを取り出し目の前のコルクボードに写真をはりつけた
今度は国家試験の合格発表看板の写真だぞ!と意気込み
目の前に山積みになっているここ1週間分のレポートを片づけていくことにした
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