長安変奏曲、翠蓮と玉梅の誘拐


 長安の東市、夜の酒肆しゅしが提灯の明かりで揺れる頃、翠蓮すいれん玉梅ぎょくばいはいつものように客を誘っていた。赤いうすぎぬ旗袍チーパオをまとう翠蓮すいれんは、深いスリットから白い太腿を覗かせ、茉莉花ジャスミンの香る扇子を振って豪商を誘う。


「なぁ、お兄さん、うちの肌、この絹より滑らかやろ?試してみぃ~」と、京都弁風の柔らかな中国語で囁く。緑のにしき旗袍チーパオを着た玉梅ぎょくばいは、歩揺ほようの簪がチリンと鳴り、扇子で口元を覆いながら、「ほら、この酒、うちの唇より甘い?試してみぃ~」と笑う。下着を着けていない二人の旗袍チーパオは、汗で肌に張り付き、秘部がほのかに透け、客の視線を絡め取る。


 その夜、酒肆しゅしの奥に、見慣れぬ男たちがいた。革の靴袴くつかを履き、顔に布を巻いた三人の盗賊だ。彼らは突厥の流れを汲むならず者で、長安の復興に乗じて金子を奪い、女をさらう悪党だった。翠蓮すいれん玉梅ぎょくばいの噂を聞きつけ、彼女たちの美貌と稼ぎを狙っていた。


 男の一人が、胡椒を積んだ商人を装い、翠蓮すいれん胡床こしょうに近づく。「お前さんの舞、長安一だな。裏の部屋で特別な話をしよう」と、低く囁く。翠蓮すいれんは「ほぉ、金子たっぷり持ってるんやったら、話したるわ~」と笑い、扇子を振って彼を誘う。玉梅ぎょくばいも別の男に声をかけられ、「ええ酒持ってるなら、裏で飲んでもええで~」と応じ、二人とも酒肆しゅしの裏口へ向かう。


 裏路地の闇、提灯の光が届かぬ石畳の道で、盗賊の罠が待っていた。翠蓮すいれんが扇子を振ろうとした瞬間、男が麻の縄を投げ、彼女の手首を縛る。「なんや、この野郎!離せや!」と叫ぶが、もう一人が口に布を押し込み、旗袍チーパオのスリットを裂いて太腿を露わにする。


 玉梅ぎょくばいも同様に縄で縛られ、「やめな、この汚い手で触らんといて!」と叫ぶが、男の腕に抱えられ、旗袍チーパオの裾がめくれて秘部が覗く。盗賊たちは馬を隠していた路地の奥へ二人を連れ去り、長安の外、山の隠れ家へと急ぐ。翠蓮すいれんの扇子が石畳に落ち、茉莉花ジャスミンの香りが夜風に漂う。玉梅ぎょくばい歩揺ほようが外れ、チリンと寂しく響く。



 長安の外、岩山の洞窟に隠された盗賊の隠れ家は、湿った土と汗の匂いで満ちていた。粗い木の柱に麻の縄で縛られた翠蓮すいれん玉梅ぎょくばいは、旗袍チーパオを半分剥がされ、白い肌が松明の揺れる光に晒される。翠蓮すいれんの赤いうすぎぬは裂け、スリットが腰まで開き、秘部が無防備に露わになる。玉梅ぎょくばいの緑のにしきは肩から滑り落ち、胸と太腿が剥き出しに。下着を着けていない二人の身体は、盗賊の貪欲な視線に晒され、汗と恐怖で濡れる。洞窟の冷たい空気が肌を刺し、縄が手首と足首を締め付けるたび、彼女たちの心に屈辱と無力感が広がる。


 盗賊の頭、顔に傷のある大男が、翠蓮すいれんの前に立つ。彼の革の靴袴くつかは埃と血の匂いを放ち、荒々しい手には長安の闇が染みついている。「お前さんの噂、長安で聞いたぜ。この秘部、金子より価値があるな」と嘲笑い、汚れた指で彼女の太腿を撫で上げる。


 翠蓮すいれんは縄を握り、身体をよじる。「汚い手で触らんといて!うちの身体、お前なんかに絶対やらん!」と京都弁風に叫ぶが、心の中では恐怖と羞恥が渦巻く。長安の市場で男たちを掌で転がしてきた誇り、客の視線を誘うための旗袍チーパオのスリット、扇子の香で心を蕩かす術――それらが今、盗賊の前で無力に崩れる。男は彼女の旗袍チーパオをさらに裂き、秘部に指を這わせる。


 汗と愛液が混じり、淫らな水音が洞窟に響く。翠蓮すいれんの心は叫ぶ――「こんな汚い男に、うちの秘部を穢されるなんて、絶対許せん!でも、この縄、動けへん…」。彼女の秘部は無情にも反応し、愛液が太腿を伝う。屈辱が胸を締め付け、涙が頬を濡らす。「うち、長安一の女やったのに…こんなん、嫌や…」と呻き、目を閉じる。


 男は「長安の女、こんな甘い味か」と笑い、翠蓮すいれんの太腿を強引に広げ、革の靴袴くつかを脱いで自身のアレを露わにする。松明の光が彼の汗と筋肉を照らし、獣のような欲望を際立たせる。翠蓮すいれんは「やめて、お願いや…うちの誇り、奪わんといて!」と喘ぎ、縄に縛られた手首が赤く腫れる。男は彼女の秘部にアレを押し当て、熱い衝撃が彼女を貫く。


 水音と喘ぎが混じり、翠蓮すいれんの秘部は赤く腫れ、愛液と男の精が太腿を伝う。彼女の心は屈辱と羞恥で裂けそうになる。「この男の汚いモノ、うちの身体に入ってくる…長安の客なら金子で買うたのに、こいつは力で奪うんや…」。男は彼女の髪を掴み、唇を貪る。翠蓮すいれんは唇を噛み、味と匂いに耐えるが、身体は縄に縛られたまま震える。「うちの心まで穢させへん…絶対、こいつら許さん…」と、涙の中で誓う。松明の光が彼女の汗と涙を照らし、洞窟の壁に淫らな影を映す。


 もう一人の盗賊、痩せた男が玉梅ぎょくばいに近づく。彼の目は飢えた狼のようで、汚れた袍から酒と汗の匂いが漂う。「お前の笑顔、長安で有名だな。この秘部、どんな味か試してやる」と笑い、彼女の旗袍チーパオを肩から引きちぎる。緑のにしきが裂ける音が洞窟に響き、玉梅ぎょくばいの胸と秘部が露わになる。


「やめな、こんな汚い奴に触られたない!」と叫び、縄を擦って抵抗するが、縄は肌に食い込み、痛みが彼女を苛む。玉梅ぎょくばいの心は屈辱で震える。「うち、市場で男たちを笑顔で蕩かしてきた…あの笑顔、こいつらには見せたくない…」。彼女は翠蓮すいれんと市場で扇子を振った日々を思い出す。客の金子を巻き上げ、胡床こしょうで太腿を見せ、男たちの心を操った誇り。それが今、盗賊の前で踏みにじられる。「うちの気品、こんな奴らに奪われるなんて…」と呻き、涙が胸を濡らす。


 男は彼女の胸を握り、秘部に手を伸ばす。「ほら、濡れてるじゃねぇか」と嘲り、指で彼女を弄ぶ。玉梅ぎょくばいは「やめて、うちの身体、穢さんといて!」と喘ぎ、太腿を閉じようとするが、男は彼女の膝を強引に広げる。彼女の秘部は無情にも反応し、愛液が滴る。「なんで、うちの身体、こんな反応するん…こんな屈辱、嫌や…」と心の中で叫ぶ。


 男は自身のアレを押し当て、「長安の女、締まりがいいな」と笑い、腰を突き入れる。熱と痛みが玉梅ぎょくばいの秘部を貫き、愛液と精が太腿に滴る。「この汚い男のモノ、うちの中に入ってくる…うちの長安、こんな場所やなかった…」。彼女は縄に縛られた手で柱を掴み、首筋を舐める男の匂いに耐える。胸に歯を立てられ、痛みと屈辱が心を刺す。「うちの笑顔、こいつらに汚されてたまるか…いつか、絶対返したる…」と、涙の中で誓う。


 三番目の盗賊、若い男が二人を交互に見つめ、「俺も味わいたい」と笑う。彼は翠蓮すいれんの前に跪き、彼女の秘部に顔を埋める。「この香り、長安の茉莉花ジャスミンより甘え」と囁き、舌で彼女を弄ぶ。翠蓮すいれんは「やめて、こんな汚い舌、嫌や!」と叫び、身体をよじるが、縄が手首を締め、逃げられない。男の舌が秘部を這い、水音が響く。


 翠蓮すいれんの心は羞恥で燃える。「この男の舌、うちの秘部を汚す…長安の客なら金子で誘ったのに、こいつはただ奪うんや…」。彼女は市場で扇子を振った自分を思い出す。男たちの視線を操り、旗袍チーパオのスリットで心を奪った日々。それが今、盗賊の舌に穢される。「うちの身体、こんなんやなかった…うち、長安の花やったのに…」と呻き、涙が太腿を濡らす。男は彼女の太腿を握り、さらなる快楽を強いる。


 次に彼は玉梅ぎょくばいに移り、彼女の秘部に舌を這わせる。「お前の味も格別だ」と笑い、彼女の喘ぎを愉しむ。玉梅ぎょくばいは「やめて、うちの心、穢さんといて!」と叫び、縄に縛られた身体を震わせる。彼女の心は屈辱と無力感で埋まる。


「この男の舌、うちの秘部を舐める…うちの笑顔、こんな奴に見せたくなかった…」。彼女は翠蓮すいれんと酒肆で舞った夜を思い出す。琵琶の音に合わせ、旗袍チーパオを翻し、客を酔わせた誇り。それが今、盗賊の舌に踏みにじられる。「うちの身体、こんな汚い男に穢されるなんて…でも、うちの心、絶対折れへん…」と、涙の中で誓う。


 盗賊たちは交代で二人を弄び、洞窟は水音、喘ぎ、嘲笑で満ちる。翠蓮すいれん旗袍チーパオはボロボロに裂け、秘部は赤く腫れ、愛液と精で濡れる。彼女の太腿には手形が残り、胸には歯の跡が刻まれる。玉梅ぎょくばい旗袍チーパオも同様に破れ、秘部は熱と痛みで震え、首筋に唾液の跡が光る。二人は互いの目を見つめ、言葉なく心を通わせる。


「こんなん、うちらの長安やなかった…」と翠蓮すいれんが呻き、玉梅ぎょくばいが頷く。屈辱と羞恥が心を刺すが、彼女たちの瞳には抵抗の火が宿る。「いつか、こいつら、絶対許さん…」と翠蓮すいれんが呟き、玉梅ぎょくばいが「うちらの誇り、取り戻すで…」と応じる。松明の光が揺れ、洞窟の闇に二人の影が映る。



◯ 空海:32歳。

真言宗の開祖となる僧。密教の理屈で誘惑を正当化し、スナーヤミラーやエリナに溺れる。

◯ 最澄:38歳。

天台宗の開祖となる僧。仏陀の例を引き合いに出し、マイトリーイや翠蓮、玉梅に負ける。

◯ 阿倍仲麻呂:60歳超。

日本貴族。おっちょこちょいで、翠蓮に金を盗まれ、空海から金を借りる。

◯ スナーヤミラー:

インドから飛来した夢魔。女のなりで空海を誘惑。男性形態で稚児にも変化する。半透明の幻影。

「インドから来たけん、長崎弁みたいな中国語を喋るっちゃね」

◯ マイトリーイ:

インドから飛来した夢魔。元は女性修行者で女のなりで空海を誘惑。男性形態で稚児にも変化する。半透明の幻影。

「インドから来たけん、長崎弁みたいな中国語を喋るっちゃね」

翠蓮すいれん

長安の漢族女性。旗袍チーパオ(チャイナドレス)をまとい、阿倍仲麻呂を騙し、最澄を誘惑。

「揚州の生まれで長安に住んどるから、京都弁みたいな中国語を喋るんやでぇ~」

玉梅ぎょくばい

長安の漢族女性。旗袍チーパオ(チャイナドレス)をまとい、阿倍仲麻呂を再び騙し、最澄を誘惑。

「揚州の生まれで長安に住んどるから、京都弁みたいな中国語を喋るんやでぇ~」

◯ エリナ:

金髪碧眼の長安の女性。騎馬民族風の淫らな衣装で空海を誘惑。

「西域の北の騎馬民族出身だっけがら、東北弁みてぇな中国語を喋るんだず」

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