第13章
真司がヒーローAI対戦の戦場の跡に来ていた。
未無:こんなところにお呼び出しですか?先輩。
未無が真司の背中に声をかける。
真司:あぁ、どうしたら皆の役に立てるか…どう考えてもわからなくてな。
真司は手袋を着けた自分の右手を見る。
未無:確かに…先輩の異能はどう役立てるか、分かりにくいですよね。
真司:その言い回し、まるで俺の異能の役立て方を分かっているかのような…。
未無:はい、その通りです。
未無は即答した。
真司:なっ…!本当に分かるのか…!?
未無:はい、とても簡単な話です。今、現状壊さなければいけないものって何ですか?
真司:むぅー…。それだけ言われても分からんな…。
真司は頭を抱える。
未無:じゃぁ、ヒントです。この光景を見て、何か思い当たりませんか?
真司の視線の先には戦場の跡…。そこにあるのはAI軍の無残な死体と…。
真司:…分かったぞ!瓦礫、だな?
未無は一瞬驚いたような顔を見せた。
未無:正解です!…一見使い道が分からないようなものでも、視点を変えれば見えてくるものがある、というものです。
真司:すごいな。やはり、逸材というのは本当のことのようだな。
真司は未無に尊敬の眼差しを向ける。
未無:何もないですよ、僕には。僕にあるのは、本で得た知識と…ヒーロー活動で得た経験だけですから。
真司:それをこんなに活かしているのは、すごいことじゃないのか?
未無:すごいこと、なんですかねぇ…。だとしたら、嬉しい限りですけど…。
未無は少し微笑んだ。
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